プロローグ前編
「龍人君っ」
「うぉぉぉおッ⁉︎」
朝、新高校生として入学式へ行こうと玄関を出たとたん、語尾に音符の付きそうな調子で声を掛けられて情け無い声(悲鳴)をあげている俺の名前は剱龍人。
黒髪で中肉中背ーーいや五年程古武術やってたから筋肉質ではあるかな?ーーで顔、成績ともに平均ジャスト。
《特別》を夢見る十五歳だ。(後一ヶ月位で十六歳)
そして……
「どうしたのかな?遠い目しちゃって」
ここにいる、俺に《遠い目》をさせている張本人である彼女の名前は上滝千冬、隣の家に住んでいる俺の幼馴染みだ。
原因は分からないが、何故か産まれた時から髪が白く、千冬の名前はそこから来ているらしい。
白いと言っても老人の白髪の様なパサパサしたものではなく、サラサラとした若々しい髪だ。
腰まで届くそれは、遠くから見ると光を反射して、新雪の様な白銀の輝きを見せる。
顔立ちも整っていて、割と…いやかなり人気がある。
中学生時代は率先して生徒会長を務め、成績もトップ3に入っていた優等生の鏡だ。
普段は《冷静沈着》という言葉の似合ういわゆるクールビューティなのだが、幼馴染みだからなのか、俺の前に来ると精神年齢が幼稚園時代に逆戻りするらしく、周りからの刺す様な視線がいつも痛い。
高校生ならと、淡い希望を抱いていたが無駄だった様だ。
そして千冬、誤魔化すな。
「ハハハッッどうしたって?笑えないね、千冬に脅かされたからに決まってるだろう?」
「?」
コイツ自覚なしだ。
何でこんな女に皆(男衆)は惚れるんだ?
良いのルックスだけじゃん。
とまあいちいち疲れつつ通学路に入る。
ココで幼馴染みもう一人入りまーす。
「よお、龍人ぉ久しぶり〜」
「なんだノブか」
昨日塾であっただろう。
この茶髪(染めてるわけじゃ無い)バカの名前はノブこと諸徳寺俊信、イケメンで成績優秀、オマケにスポーツ万能ときてる。
正義感も強くて物凄くモテているのに本人は自覚なし。
どっから見てもテンプレートな鈍感系主人公なのだが、千冬同様に俺か千冬の前だとどっか抜けている。
「今からお二人でどちらまで?」
ほらな?
「学校に決まってんだろ。ノブもその抜けたトコ何とかしろよ?学校じゃ、かばえねーぞ」
「俺のこと抜けてるとか言うの龍人だけだよ」
「あれ?私も抜けてると思うよ、ノブのこと」
「なぁッ!?ひっでえぇの」
まあ、どこにでもある日常を感じながら、三人で歩いていった。
非日常への道を真っ直ぐと。
暇な時に出すから定期的には投稿しないよ~。
それでも読んでくれる人には感謝感激雨霰。
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