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話の流れは大体主人公で決まる。  作者: 櫻井 千桜
1章 物語の始まりは大体場所で決まる。
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7. 話の途中経過は大体主人公で決まる。

またまた日が開いてしまいました、すみません。できることなら毎日更新したいのですが、中々忙しく、それが叶わぬ現状です。可能な限り、ドンドン更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

さて、コーランディアのお婿さんは一体誰になるんでしょうか?自分も気になります。では、続きをどうぞ!

 ドラゴンの嫁概念について驚いていると、グランは笑いながら俺の頭を撫でてきた。


「ま、そんなことより早く戻ろうぜ。お前の身元を保証するのには、一旦グラズェーラ商業地区から、王都行きの船に乗って行くんだが、面倒だから、コーランディアに乗っけてもらってひとっ飛びと洒落込もうじゃねーか。」



ドラゴンに乗れる!?マジで!?俺の兼ねてからの夢の一つ、ドラゴンの背に乗って大空を翔ること!こんなに早く夢が叶うとは!異世界最高!


...あ~、でも俺、一応グランに疑われてるんだっけ。どーしよう、ドラゴンの背に乗れて嬉しさ半分、殺されるかもしれない恐怖半分だよ。何か切ないなぁ~...。


『私は、例えあなたが魔族であろうと、あなたのお傍におりますよ?安心して下さいね?』




...あ、愛が重い。


さっきから薄々感じてはいたけれど。何で?俺、大したこと言ってないぞ?



「お~い、お前等、そろそろ行かねーと、マジで日ぃ暮れるぞ?俺はそれでも構わんが、お前、野宿なんてしたことなさそーだしな。それに、ここは夜、雪降るくらい寒いしな。その恰好じゃあ薄すぎて、冗談抜きで凍死するぞ。」



野宿!?何か、ダンジョン入った時みたいな感じだな。





...此処、一応ダンジョンだ。魔王城前だしな。



...草原だけしか見当たらないがな。


ってか、草原なのに夜雪降るの!?夜寒いって、何処の砂漠だよ。この世界にも雪って降るんだな。


『あ、私、雪好きです。特にピンク色なんかは甘くていくらでも食べれますね。』


「え、雪って色あんの!?白じゃないの!?...それに甘いって...。俺、ここの雪とか食ったことねーし。」


『リチの世界の雪は、白いものだったのですね。この世界での雪は、沢山の色がありますよ。赤、黄色、緑、青...。それぞれの色によって味が変わるんです。今度、一緒に色んな雪を食べてみましょうね。』



新事実発覚。



冬の風物詩として有名な雪に、色とか味があるらしい。


俺は昔、意地の悪い姉の策略により、雪を食べて腹を下した記憶が鮮明に残っている。あれは本気でイラついた。そして、腹の痛みに苦しむ俺を鼻で笑う姉のことが激しく恨いと思ったね。


今では懐かしい記憶だ。この世界でもお腹壊さないか、心配だ。



「おい、マジで話脱線させんなよ。お前等、何回逸れたと思ってやがる。いい加減にしろ。」


ヤバい、グランの顔が般若の如く恐ろしいものへと変貌している。俺の背中は嫌な汗でぐっちょりしているし、顔からは滝のように汗が流れる。


俺は怒られるということを何よりも恐れている。今までは、それなりに努力次第で何とかなったし、両親にも怒られるのが嫌いだったから「俺、怒られたら成績下がるから」と、脅し紛いなことを言っていた。


『いい加減にするのは、グランの方です。先ほどから、私の邪魔ばかりして。リチとの楽しいお喋りの時間を奪わないで下さい。』



そう言った瞬間、コーランディアは両足を地に付け、口を大きく開け、口の前に大きな水球を作る。俺は嫌な予感がしたため、コーランディアの背後に急いで逃げる。


『日頃から蓄積されし私の怒りを、食らいなさいグラン。』


「何時になくお怒りのようだな、コーランディア。」


何でさっきまで怒り心頭だったのに、今は楽しそうなんだ、こいつ。というか、



「さっさと逃げろ、グラン!何か、かなり危ない気しかしないんだが...。」


俺がコーランディアの背後から顔をひょこっと覗かせ、爽やか笑顔のグランに向かって叫ぶ。


「俺が何年こいつと一緒にいると思ってんだ?まあ、見てなって。」


まるで昼休みに、ちょっくらサッカーするか!みたいなノリで、そういうこと言うなよ。しかも、良い笑顔で。


グランが俺のいた世界で生活してたら、確実に両手が大輪の花で彩られることだろう。くそう、羨ましい限りだぜ。



...何か、このままコーランディアの攻撃が直撃してくれないかな。今、無性に腹立ってるんだよな。逆恨みだが、関係ない。


「そうだ、やっちまえ、コーランディア!!」


「おま、何て奴だよクリ。さっきまでの心配何処行った!?」


お、グランが珍しく慌てた顔してる。面白い。


『はい。リチが応援してくれているんです。私の攻撃で確実に仕留めます、この無類の戦闘狂を。...ですから、この戦闘狂が居なくなったらその時は、私と契約して下さいね?必ずや、あなたを幸せにします。』


こちらも、良い笑顔だ。そして、俺は男としての大事な何かを傷つけられた気がしなくもないんだが。


俺、嫁に行く女が、婿に言われたら最高なこと言われたぞ、ドラゴン(メス)に。


ははは...と苦笑いを浮かべて場をやり過ごす俺。









この状況、どーすりゃ良い訳?



次回、グラン(爽やか戦闘狂)VSコーランディア(愛が重いメス水竜)!!

どちらに勝利の女神がほほ笑むのか!...ってか、この世界に女神っているのか?そして、魔王城前大草原から無事に抜け出せるのか!?俺の新しい家族も登場か...って、俺、家族できんの!? byクリ

お楽しみに!

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