10. 話の章の終わり方は大体主人公で決まる。
また日が開いてしまいました。不定期更新ですみません。多くの方に楽しんでいただけるよう、ネタを即興で作りその勢いのまま書いているので、ネタがなくなったとか忙しいとか、そんな時は中々投稿できません。なので、もし日が開いている際は「あ、作者ネタに詰まってんだな」とか思って下さって構いません。
さて、教会にて美人神官長ギースウェールとの対面です。この人は、リチにとってどんな存在になるのでしょうか...?
それでは、どうぞ!
「あぁ、ごめんなさい。リチさんですね。未来の私はあなたのことをクリと呼んでいましたので、つい、それが本名であるかと...。」
困ったような顔だが、イケメンがやると実に爽やかである。何か、そーいうの、狡い。
「俺の本名はリチ・ホノセです。俺のいた世界の友人やグランがクリって呼んでるだけです。別にクリでも構いませんけど。」
「そうだったんですね。では、私もクリと呼んでよろしいですか?」
穏やかな笑顔を向けられ、俺は無言で頷いた。何か、息子を見守る親みたいな雰囲気だな、この人。
それにしても、気になる...。
「あの、未来の私って言ってましたけど、何で分かるんですか?」
俺の問いに答えたのは、俺の後ろで控えていたグランだった。
「この神官長は、夢見ができるんだよ。だから、俺たちが此処へ来ることも、お前がクリって呼ばれていることも知ってたってわけだ。スゲーだろ?魔力が強い人じゃないと、こうもハッキリと多くのことを見れて記憶することなんてできないんだぜ。」
へ~、所謂未来予知ってやつか。それを夢で見ることができると。何それ、凄いな。
「とは言っても、その未来が最悪なものであった場合であっても、回避するのは極めて困難なので、できる限り良いものへと導くために助言をすることしか、私にはできませんがね。」
哀しげな苦笑ってやつだな。俺もグランも何も言えない、いや、この場合、下手に何か言って、更にこの事態を深刻化させては、元も子もない。ここはおとなしく黙るに尽きる...!
それにしてもこの人、いい人だな。何か、近所のお兄ちゃんに居てほしいタイプの人。
「それで、クリの身元なのですが...。」
あ、そー言えば、こっちが本題だった。さっきの話がぶっ飛び過ぎてて、本題を忘れるとこだった。危ない危ない。俺は額の汗を左手で拭った。
「クリを見ていれば、異世界からやってきたことは、間違いありませんね。しかし、勇者召喚はかなり昔に廃止されたはず...。一体誰がこのような真似ができたのでしょうか?」
「神官長でも分からないか...。」
二人とも深刻な顔してる。勇者召喚ってものは、そんなに危険なものなんだろうか。
「取り敢えず、クリさえよろしければ私の息子になりませんか?」
「いきなり何言ってんですか神官長!?」
俺の方をいきなり向いたかと思ったら、綺麗な笑顔でさらりと爆弾発言ですか!?思わず神官長に対してツッコみを入れてしまった。
「あぁ、確かにその方がクリにとっても安心だろうな。」
「何でお前まで肯定的発言しちゃってんのグランん!?」
腕組んでうんうん頷いているグランは、滅茶苦茶満足そうである。
「考えてもみろ。この世界を何も知らない、金も無い、身寄りも無い、生活できる場も無ければ職も無い。無い無い尽くしのお前がこの世界で生きていくには、この手が最良なんだよ。」
的を射ていて反論できない。くそう、グランに言い負かされるとは...!
何か屈辱である。
それにしても、マジですか...。
「ほ、他に手は...。」
俺は嫌な予感半分と期待半分で二人に聞いてみる。
「無い(ですね)。」
二人でハモらないで下さいませんかね、地味に傷つくんで。
近所のお兄さんに欲しいと言った矢先の父親発言に、かなりの戸惑いを感じているリチ。その背景にはリチの過去が絡んでいたりいなかったり...と、フラグを立てていますが、大した意味はありませんし、そこまで暗い話にしたくないので、リチの過去は明るいものにしますよ?自分、暗い話にするととことん暗くしてしまいそうなので、この作品は兎に角明るく!これを目標に頑張ります!
次回の話主は、遂にリチの蛍光色の両手について、詳しくお送りする予定です。お楽しみに!




