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これでも中2なんです。
ワイワイガヤガヤ。
そんな効果音が聞こえてきそうな2-3の教室。
「新しいアイライナー欲しいんだよねー。」
「あたしハイライト欲しいわぁ。」
聞こえなくてもいい会話は耳に吸い込まれるように聞こえてきた。
あ、あいらいなー?
は、はい、はいらいと?
何だろう...それ。
シャーペンを持った手は止まっていた。
私は我に返って、また手を動かし始めた。
「....できた。」
私はぼそりと独り言を零した。
私の手の中のスケッチブックには、キラキラした笑顔の女の子が居た。
でも描いてる私は、その女の子には程遠いような気がした。