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「ここが寮…?」
俺の目の前には
高そうな、高級そうな
建物が聳え立つ
兎に角中に入ろうとした時
後ろから声がした
「お前、何してんだ?」
そう言われた
「えっ…と…」
あまりの格好よさに見惚れた
「兎に角そこ退け」
あぁここを通りたかったのか
「ご、ごめん」
俺はあまりの迫力に下に顔を俯けた
それにしても寮に行ったはいいがフロントの近くに居る
警備員なのか管理人なのか
分からない人にもの凄く
睨まれてる?
そしたら、近くに居た
今さっきの彼が声をかけてきた
「なっもしかして入り方が分からねぇのか?」
吃驚した…
もう行ったはずの彼が
居たことに
「あっうん、初めてだから」
「もしかしてお前があの転入生?」
あのって何だろう?
俺なんかしたのかな?
「あっうん転入したばかりだから…」
「教えてやるよ」
そう言って彼は
入り方と使い方を教えてくれた
「わぁ難しいね。でもありがとう」
「ん、まぁその内慣れるだろな」
「頑張ります」
苦笑いをしながら彼に言った
そう言えば名前聞いてないや
「あの…名前聞いていいですか?」
「今さらで悪いな、俺は新木幹よろしくな」
あっ笑うと可愛いなこの人
「俺は双木蓮よろしく」
それにして新木さんって
背高いな、しかも格好いいし
あれでもなんかどっかで
見たような…
誰かに似てる気がする
誰だろう
そう考えてたら新木さんが
俺の顔を覗いてきた
「あのさ、双木ってあの有名な双木優也の息子?」
「…」
俺の親知ってるの初めて聞いた
とりあえず触れられたくなかった
「どうした?」
「えっあっごめんなさいお父さんの事知ってるんだー」
でもなんで知ってるんだ?
まぁ確かに双木優也は有名だけど俺を知ってるって事は…
「有名だからな」
そう言うと優しい笑顔で
俺を撫でてくる
「後はお前の母親も有名だよな」
とにかく親が有名なのが嫌い
「新木さん…わ親が有名だと嬉しい?」
そう問うと新木さんは苦笑いをした
「ん、俺は嬉しくないかもな」
又優しく撫でてくれた
「俺も嬉しくない…です」
「そっか」
暫く無言のままで居た
そしたら
新木さんが沈黙を破った
「そーいやお前と俺同じ部屋だから、後タメ口でいい」
「えっあっはい!ってえっと」
「幹でいい、よろしくな蓮」
あっやっぱり笑うと可愛いな
「うん、よろしくね幹」
そして暫く談笑しながら
自分の部屋についた