7話
仕事を済ました和明とルナはギルドに来ていた。まだ昼間だけあって人がたくさんいた。和明は受け付けの太った女性に依頼書を渡す。女性は言った。
「ご苦労様。はい、銅貨十個ね」
「ありがとう」
銅貨を受け取った二人は椅子に腰掛け依頼書のファイルをめくる。
「次はどれにする?」
「……これ」
ルナが指差したのは商人の護衛の仕事だった。銅貨十五個。
ということで商人と待ち合わせ場所で出会った。ふっくらした商人は言った。
「私はドレッサーです。ここルーブ国から隣国のラバスタの間によく山賊が現れるため君らを雇ったんだ」
「わかった。山賊を撃退すればいいんだな」
「……了解」
荷馬車を操る商人とその左右を警護する和明とルナ。馬車は人が歩く速度で道をゆく。中々立派な馬車だ。しばらく進むと国境がみえてきた。その先は森になっていた。その時馬車の前を三人の男達が遮った。馬が暴れる。
「俺達は山賊だ命が惜しかったら金めのものを置いていきな」
所々破れた服を着て髭も伸ばしぱなしの三人の山賊だった。手には皆ナイフを握っている。
ルナが魔魂をだし一人の山賊に切り掛かる。山賊は咄嗟にナイフで防ぐもナイフがくだけた。そしてルナは大剣の腹で山賊の頭をおもいっきり叩いた。一人目の山賊は気を失った。
和明も魔魂を出し残りの二人の山賊の服を切り裂き裸にした。
「覚えてろよ!」
山賊達はそう言うと気を失った一人を抱えながら逃げ出した。気絶している山賊以外はすっ裸だった。
それからは何ごともなくラバスタ国の正面の門に到着した。商人から依頼書にサインをもらい商人と別れた。
「……山賊弱かったね」
「そうだな」
二人は帰路についた。
{つづく}




