44話
「グワ!」
武器屋の店主が店から逃げ出した。だが腕に飛んできた商売物のナイフが掠り悲鳴を上げた。血がほとばしる。和明達は武器屋の前に駆け付けた。和明は「大丈夫か?」と尋ね尻餅をついている店長を立たせた。
「ありがとう。魔剣が出たんだ」
店主が店の方を震える手で指差す。すると武器屋の入口の扉を切り倒しその下を潜って空をひとりでに飛ぶ魔剣が姿を見せた。魔剣は柄の部分が赤や青の宝石がびっしりちりばめられた美しい姿をしていた。魔剣は武器屋の中から魔法でナイフや剣を赤く光らせると和明達に飛ばして来た。瞬間移動でかわしことなきを得た和明達と武器屋のおじさん。和明達がいた地面には深々と刃物が突き刺さっていた。武器屋の店主は「ひー」と声をあげるとすたこらと逃げ出した。魔剣は次は自分自身で攻撃を仕掛けて来た。横切りが和明の首を狙うが黒一色の剣で防ぐ和明。魔剣は十回突いて来た。和明は高速で見切り全てをかわす。次は和明が反撃に出た。魔剣の背後に瞬間移動すると強化魔法で剣を赤く光らせ魔剣の柄に切りかけた。次にルナも横切りを魔剣にお見舞いし、締めにミルキーがハンマーでしばいた。魔剣は至る所にひびや亀裂が出来た。和明が息の根を止めようと両手で切り付けようとした時異変が起きた。魔剣から煙が出たかと思うともう一人のミルキーが姿を現したのだ。しかも恰好はヒモビキニを着た殆ど全裸の姿だった。しかもやたらと胸と尻が大きいグラマーな姿だ。偽ミルキーは乳首がヒモビキニを凹凸を作っている。
{つづく}