42話
和明達は傾斜のきつい昇り坂を歩いていた。サーカス火山は活火山だけあって山の中腹なのに熱気を感じる。三人は汗を流した。また溶岩が流れている場所もある。和明達はついに山頂付近の洞窟を見つけた。その中からは焼けるような暑さが伝わって来て入るのを躊躇してしまう和明。その背中をルナとミルキーが押す。
「和明、壁になってちょうだい」
「……和明ファイト」
ミルキーとルナの発言に渋々進む和明。中は広いホールのようになっていた。真ん中には穴が大きな空いていて中には溶岩が煮たって泡を噴いている。和明達が穴に近づこうとすると地面を破り石の巨人が姿を現した身長は四メートルはある。ごつごつとした姿の巨人は和明達にパンチを繰り出して来た。和明が剣で受け止める。ミルキーがその隙に巨人の横腹をハンマーで叩いた。巨人に雷が流れ動きが鈍くなる。和和明は巨人の肩に瞬間移動すると巨人の赤く光る目を剣で貫いた。
「ギエー!」
巨人の悲痛な声が洞窟内にこだました。和明が剣を引き抜きジャンプして着地するとルナが解魂しどでかい剣で切りかけた。三度目のルナの攻撃で巨人は命を落とし仰向けに倒れた。和明は
「よし、後は腕輪を捨てるだけだな」
ドロドロの溶岩内に腕輪を落とそうとして和明の手にきつい静電気が発生し痛がる。ルナが和明の手から腕輪をとり溶岩内に投げこんだ。徐々に溶け沈んでいく腕輪。こうして依頼は完了した。
{つづく}