34話
ここはルーブ国の西隣りに位置するラバタ国の国立公園。そこには中心に円形の華麗な花畑があり蝶や蜂が飛行している。その外側を整備された道がありランニングしている人やベンチに腰掛け読書している者もいるし犬の散歩中の人もいる。道の外側には木々が植えられていて公園に影を作っている。今回の目的は変人の捕縛と引き渡しだ。この公園に度々出没するらしい。和明達は快晴のしたを歩きターゲットを探す。なんでも変人はビキニパンツを履いただけの恰好でうろついているらしい。
「キャー! 嫌ー!」
噂をすればなんとやら。悲鳴の出所には筋肉隆々で茶髪に青い瞳、かくばった顔のパンツ姿の男がいた。彼は手にいくつかのパンニ(苺の外見でチョコレートの味)を持っていた。叫んだ女性は後ろ髪を揺らしながら走り去って行く。そのターゲットは和明に気付くと振り返りパンニを差し出し言った。
「僕はパンツーといいます。パンニは如何ですか?」
和明はびっくりしたが「え、ありがとう」と言うとパンニを平らげた。なんか温くて変な臭いがした。しかしターゲットは親切そうで悪さをするような奴には見えないと和明は思った。マッチョなパンツーはルナとミルキーに目をとめると両手をもっこりしたビキニパンツの中に突っ込んだ。
{つづく}