33話
ミルキーから脱ぎたてのピンク色でフリルがついたパンティーを受け取った和明はそのパンツを親指と人差し指でつまみしげしげと眺め言った。
「サンキュー。それにしても可愛いパンツを履いてるんだな」
鼻の下を伸ばす和明にミルキーのチョップがとんできた。
「イタッ!」
「こら! 人のパンツをジロジロ見ないでパッガを誘い出しなさいよ」
「はいはい」
和明は伸ばした釣竿の頑丈で太い糸の先にパンティーと重りを括り付けた。そしてルアー(パンティー)を川に投入する。待つ事一分、プカプカ川面に浮かぶ浮きが川の中に急激に沈んだ。ルナがテンションを上げて
「……かかった!」
和明は竿をぐいぐい引き寄せる。徐々に水中からモンスターが姿を見せ始めた。そのモンスターは人型で全身緑色の肌で背中にはこうらを背負い頭の上には皿があった。岸から上がったパッガはなぜか鉄製のダッチワイフをうだいていた。パッガはパンティーから口を離した。そしてミルキーを見ながら「はあはあ」と荒い息をする。和明達は魔魂を取り出す。パッガはダッチワイフの両足を両手で握り振り回して攻撃してきた。ミルキーがハンマーで弾く。パッガは目標を変えルナにダッチワイフを振り下ろした。ルナは
「……変態」
と言うと解魂しダッチワイフの首を撥ねた。パッガはそれを見て大泣きし
「我が妻の首が! 嫌だー! パンティーは永遠に不滅なりー! ぐはっ!」
パッガは蒼白な顔で倒れダッチワイフを切られた事でショック死した。和明が倒れたパッガの胸に耳を当てたが心音は聞こえなかった。
{つづく}