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11話

「ルナちゃん好きな食べ物は何ー!?」


 このハイテンションな美少女はミルキー。髪は首元まででスレンダーな外見に切れ長な青い瞳の持ち主である。今回はギルドで出会ったミルキーと三人で依頼に臨む。ルナは瞳がハートになったミルキーの質問に返答する。


「……パンニ」


 パンニは外見は苺で味はチョコレートに近い食べ物だ。ルナに抱き着いたミルキーは


「はあはあ、ルナちゃん。かわいいったらありゃしない!」


と声を荒げていた。ルナがミルキーの目を見て呟いた。


「……ミルキー、苦しい」


「あ、ごめんなさい」

 ミルキーはルナの首に回していた両腕を解いた。今はガリオン鉱山内。蛍に似た虫が黄色く発光し至る所にいて明るい。ルナによるとルブルと言うらしい。三人は歩いているとルブルを踏ん付けてしまう。なんか可哀相だ。


「ルナちゃんはパンニのどこが好きなの!?」


 ミルキーは衰えをしらない快活さだ。


「クエー!」


「ルナちゃんは……」

「クエー!」


「……楽しみは……」


 和明達の三人の前にクエーと鳴く蝙蝠を膨らまして赤く色を塗ったモンスターが現れた。そのモンスターは羽をばたつかせ飛ぼうとしているようだが太っちょのため十センチメートルぐらいしか飛べていない。そして息を切らしていた。ミルキーは額に怒りの皺をつくると



「私とルナちゃんの言葉のやり取りを邪魔するなんて許せないわ!」


 駆け出したミルキーは胸の前に手をやり硬そうな鉱石をあしらったハンマーを引き抜き太っ腹の蝙蝠の腹に一撃をくらわした。モンスターは


「クエー……」


と言うと意識を失った。ミルキーは胸元にハンマーをしまうとルナにまた話しかけ始めた。今回の目的はこの鉱山にあるコルナという紫色の水晶の獲得だ。ルブルに照らされた不気味な雰囲気の鉱山を三十分程行くと広間のような場所に出た。そこにはコルナが岩の上から飛び出していた。コルナを見つめながらコルナに近づいて行く。するとノソノソとコルナとその下の岩が動いたではないか。よく見るとコルナは亀のようなモンスターの背中にあった。早速臨戦体勢に入る三人。全員魔魂を出現させる。和明が真っすぐ走り切り掛かる。弾かれる剣。ルナがモンスターに向かって右から横に大剣を振るう。少し食い込むがそれ以上のダメージは与えられない。ルナに体当たりを食らわす亀型のモンスター。ルナは剣を引き抜き受け身をとる。ミルキーが声だかに言った。


「どうやら私の出番みたいね。二人共さがってて」


 ミルキーは足が赤く発光したかと思うと天高く飛んだ。そしてハンマーをモンスターの背中に振り下ろした。鈍い金属音がしたかと思うとモンスターの背中にあった紫色の水晶コロナがのいた。モンスターは地面に倒れた。


 コロナを入手して帰還する三人は談笑していた。和明は尋ねた。

「ところでさ、さっきの足が赤く光ったのて何?」


「強化魔法よ。脚力を強めたの」


 ルナは小首を傾けながら聞いた。


「……どうやってやるの?」


「ルナちゃんかわいいから教えてあげる! 人はね魔力を生まれながら持ってるのそれを足に集中させるのよ」

 和明は目を光らせて尋ねた。


「具体的にはどうやったらいいんだ?」


「和明、知りたいなら交換条件よ。私もこのパーティーに入れること。そしたら教えてあげるわ」


 和明は快諾した。


「いいよ。喜んで。戦力がアップするしね」

 ルナは


「……私にあんまり抱き着かないならいいよ」


「決まりね! よろしく和明にルナちゃん!」


 こうして和明のパーティーは三人になった。



{つづく}

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