第3章「蒼影」 第1話 蒼雫
朝の雨が街を濡らす。
水たまりに映る街灯の光は、淡い蒼色に揺れていた。
リムは机の上で小さく揺れ、青色の光を強く反射する。
『……みなと、なんだか……変な気配……』
「変な気配?」
俺は窓の外を見つめ、雨粒が窓ガラスを叩く音に耳を澄ます。
その瞬間、チャイムが鳴る。
玄関に現れたのは、蒼い瞳の少年――ユウキ。
長い青い髪と、少し神秘的な雰囲気を纏っている。
「……湊さんですか? 私、ちょっと……助けてほしくて」
リムが小さく揺れ、青色の光が強くなる。
『……新しいひと……優しい気配……』
俺はリムを手に乗せ、少年に目を向ける。
「わかった。まずは話を聞こう」
ユウキは微かに頷き、雨に濡れた制服の袖を握りしめる。
彼の話によれば、最近、街のあちこちで蒼色の水滴のような現象が現れ、
人々の感情や記憶に奇妙な影響を与えているという。
――前章の黒い影事件とは異なる、新たな脅威の予兆だった。
リムが小さく体を震わせ、青の光を揺らす。
『……ぼく、行く……助けたい……!』
俺は深く頷き、ユウキを安心させる。
「よし、三人でこの蒼い影の謎を解くぞ」
雨の街に、蒼色の光と希望の波紋が広がる。
――蒼影。
新たな事件、新たな仲間。
物語は、第3章の幕を静かに、しかし確実に開いた。




