表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薬術の魔女の結婚事情  作者: 月乃宮 夜見
巨大樹木:知恵

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

574/600

知恵伐採13


「君達は『樹木の破壊者』で間違いないかな」


 そう男性が問い、その言葉に悪意を感じなかったので若者達は頷いた。そうすると、「良かった、合っていたようだ」と男性は安堵した様子を見せる。


「僕達は『偽王国』の人に会って話をしようと思っています。この国で良い統治をしているなら、話が通じる人のはずだと思って」


素直に黒髪の若者は目的を述べる。それを聞き、男性は少し驚いた様子を見せた。


「だが、やはり樹木を探しているんだな」


と男性に言われる。黒髪の若者は素直に頷いた。


「さっき言った通り、僕達は全ての巨大樹木を破壊するつもりです。この国も、例外じゃない」


「やはり、破壊しにきたようだな。……知っての通り、この国での樹木は資源なんだ」


男性は少し、声を低くした。


「樹木から発生する鉱物や資源が、この国を発展させている」


その声色はどこか慈愛のようなものを感じる。


「この国が発展するには、この樹木はどうしても必要なんだ」


「だけど、樹木は破壊しなければいけない。()()()()()()()()()()し、それを実行するつもりなんだ」


懇願するような男性の言葉に、黒髪の若者はきっぱりと告げた。


 「(……『そう言われている』……って、誰に?)」そう、魔女は内心で首を傾げるも、首を突っ込める気配じゃないので黙った。


「やはり、そうなるか。……残念だが、この国の繁栄もここまでだ」


男性は声を落とした。落胆しているようだ。だが、そうなるだろうと予想していたようでもあった。


「どうやって、樹木もなくなった世界でこの国の形を維持していくか、考えなければならない」


呟き、男性は顔を上げた。どこか憑き物が落ちたような、すっきりした様子だった。


「ひとまず、君達の格好は目立ちすぎる。この国に馴染む様な格好にならないと」


若者達を見、「君達、変身魔術は使えるかな」と問いかける。頷き、変身魔術で変身する若者達。


 魔女の格好は隊商長に変化させてもらった。


「わーすごい」

「宮廷魔術師の力、舐めないで欲しいですね」


目を輝かせる魔女に、隊商長はふん、と得意気に息を吐く。


「一応、あんたに似合うようにデザインしたつもりですが……まあ、及第点でしょうか」

「動きやすくていいと思うけど?」

「まあ、あなたはそう言うでしょうね」

「似合い過ぎるとそれはそれで別の問題が起こりそうですから、このくらいが妥当だと思うんですよね」


そう言い、次は自身を変化させる。服を上手く着こなし、鳥のような要素が見え難くなっている。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ