表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薬術の魔女の結婚事情  作者: 月乃宮 夜見
巨大樹木:理解

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

545/600

理解伐採3


 今から向かう『花の島国』は不思議な雰囲気の国だそうだ。魔女と若者達、隊商長を座席に座らせ、友人Bは自身が集めたらしい情報を伝えてくれる。「交魚(うち)を利用してくれるおまけだよ、当主の許可も得てる」だそうだ。


「なぜか知らないけど、『転生者』や『転移者』が好む国だっていうね」


 友人Bはそう言った。


「写真ある?」


問う黒髪の若者に、「あるよ、ほら」と友人Bが雑誌を見せてくれた。それは山や川、どこかの建物や不思議な赤い門など、さまざまな風景の写真の本だ。


「わぁ、日本みたい」


「ちょっと違うけど」とは言いつつ、黒髪の若者は歓声を上げる。


「二ホン? この国に訪れる転生者や転移者も言うらしいね、それ……ってことは、君は転生者だったか」


ふーん、と友人Bは頷いた。やや興味が混ざった声だが、それには悪意は感じられなかった。


「……あ、」


黒髪の若者はやや慌てた様子で口に手を当てる。『しまった』と言いたげであった。だが魔女も他の若者達も知っていることである。今更隠すようなことかな、と魔女は内心で思った。


「いや。言わない方が良かったよ、()()。……高く売れるからね。だけど、こっちはどうでも良いから何もしないさ。約束するよ」


「うん、ありがとう」


だが、友人Bの事情ではそうでもないようだった。友人Bは商人として何もしない、と答えた。

 言われて、魔女は巨大樹木が生えた頃に『転生者』や『転移者』を利用して樹木の攻略をしようとしていたのだったか、と思い出した。


 そして、今は大聖女と呼ばれるその2が転移者だったらしいことを思い出す。(実は、彼女にも巨大樹木探索の声が掛かっていたのだが、拒否した)


「まあ、とにかく『花の島国』は独特な服装の国だから。国内外者の見分けはやりやすいよねぇ」


 「国防には役に立つよね」と友人Bは感心している様子だった。


「あまりにも多くの転生者や転移者がこの国に訪れるから、転生者や転移者の文献とかが結構集まっているらしいね」


 その言葉に若者達(特に黒髪の若者)が興味を示した。「『花の島国』に惹かれる『転生者』や『転移者』だったら、同じ故郷の人が多いかも」だそうだ。


「異世界についての研究とかもそれなりに進んでるっぽいよ」


ついでのように友人Bは答えた。


「もしかしたら、思いもよらない知識とかもあるかもね」


つまり、新しい薬の知識が得られるのだろうか、と魔女は思考してみる。それなら、異世界の知識に興味が持てるかもしれない、と思ったのだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ