表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薬術の魔女の結婚事情  作者: 月乃宮 夜見
巨大樹木の探索

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

372/600

峻厳と壮麗2


「すっごーい」


 と、樹木の幹に現れた樹洞の奥から、魔女の歓声が聞こえる。ついでに言うと、なんだかそわそわしている雰囲気があった。このまま中に魔女を放って置いた方が魔女の行方が不明になって面倒そうな気配である。


×


 少し相談した結果、魔力や物理への耐性の強い魔獣殲滅部隊隊長がまずは向かった。


「……」


 警戒しつつ、樹洞の光る空洞に触れる。

 すると、滑らかな水のような不思議な弱い抵抗を感じた。何やらまるで動物由来(ゼラチン)半固形物(ゼリー)のような触れた心地だ。


 当然の如く、凄まじい魔力量だった

 ぐ、と押してみると頑丈な皮の手袋に覆われた指先がそのまま中へ入ってゆく。


 今のところ悪い気配はなく、樹木の内側から魔女の催促の声が聞こえてくる。

 このままゆっくりしていても埒が開かない上に間怠(まだる)っこしいので、魔獣殲滅部隊隊長はそのまま腕、顔、胴体、などを入れた。

 それに、魔女が騒いでいないので、近くに危険な要素はそこまでないだろうと予測した。


 魔術及び魔法的な危険はなさそうなので、その旨を樹木の樹洞だったらしき外側へ知らせる。

 それからほどなくして補佐官1、大聖女、総司令官、補佐官2、祈祷師の順序で入った。


×


 樹木の中には()()があった。


 緑の芝生や土、他の植物が、そこらじ中にある。

 上を見上げれば、樹木の幹や葉、枝ではなく、青空が視界を覆う。それは薄暗くも、星の瞬きも無い、普通の青空だ。


「……樹木の中なのに、『空』がある」


 その呆けた言葉は誰が発しただろうか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ