返された愛。
『愛の日』が終わると、すぐに共通期末テストが始まる。期末のテストは、大抵が一度終わったテストのやり直しなので薬術の魔女は幾分か気が楽だった。
そして、今回は薬術の魔女達はその2も加えて女子四名で勉強をし、薬術の魔女達は今まで以上にない好成績を取れたのだ。
その2は、座学を教えるのが上手く、薬術の魔女の大雑把な説明をわかりやすくかみ砕き、友人Aと友人Bに教えてくれた。そして、薬術の魔女には一般常識と法律を、丁寧に根気強く教えてくれた。
薬術の魔女は魔力操作と基本薬学のコツを友人A、友人B、その2達に教えていたのだが、
「最終的には習うより慣れろだよ。毎日薬品作れば勝手に覚えるし、魔力操作も上手くなるの」
と言ったので全員に呆れられた。
×
「んー。楽しかったなぁ、勉強会」
前期の期末テストの結果と成績表を眺めて、薬術の魔女は、ほぅ、と溜息をつく。テストの結果はいつも通り、薬術の魔女は学年一位だった。
その2はなんと、上手い具合に上位5位以内に滑り込むことができていた。同列5位、というものだったのだけれど。
それでも、薬術の魔女達とその2は大いに喜び合った。仮に、それが気休め程度のものだったとしても努力の結果が報われたのだというその喜びは大きいままだ。
「(……ふふふ、今でも思い出すとなんだか顔がにやけてきちゃうなぁ)」
ふひひ、と薬術の魔女は自室の中で一人、締まりのない顔で笑みをこぼした。
テストが終わるとすぐに春休みが始まる。『春』の名前がついているものの、外は酷く寒く、日によっては酷く吹雪く。
大半の者はこの春休みも実家に帰ったり暖かい地方や国へ旅行に行ったりとするのだが、薬術の魔女は魔術アカデミーの学生寮に残り、春を待つ。
その理由は、実家の方も雪が酷いが道中の方が更に悪く、特に寒い時は列車が止まったり脱線したりするので行かない方が賢明なのだと(薬術の魔女自身は)思っているからだ。
家族も『春来の儀の前は帰ってこなくて良い』といっているので、特に用事もないので実家に帰るつもりは毛頭もない。
「外に置いてた薬草達もみんな部屋の中に入れたし、食料もあるし、外に出る用事も特にないし、これで大丈夫! の、はず!」
指差し確認をし、うんうんと薬術の魔女は頷く。普段よりもやや植物と土の匂いがする自室に満足していた。
×
部屋の外は風が酷く、外には人の姿も気配もなに一つない。魔術アカデミーの寮周辺にある住宅街も、その周囲の商店街もきっと、全ての窓や戸がピチッと閉じられて隙間風すら入らないようなっているのだろう。
食料に関しては軍の配給部隊が転送魔術を利用して各家庭や施設に配布しているので、この時期に国民が餓死することは滅多にない。魔術アカデミーの学生寮も、他と同じように軍部からの配給の食料が届く。
なので、春休み前には寮に残るか否かを先に示しておかねばならない。
「(……うわぁ、やっぱり酷いなぁ)」
寮の食堂に向かいながら、薬術の魔女は廊下の窓から外を見た。雪のせいか、外は真っ白だ。
薬術の魔女が食堂に向かっているのは、今日の分の食料を受け取りに行くためだった。
配布されている食料はバターや小麦粉をたっぷりと使ったクッキーのようなものと、加熱した豆類を砕いて固めたものだ。また、たまにドライフルーツ等が混ざったものやしょっぱい干し肉も配布される。
一緒にゼリーやパックジュース、ボトルに入った水やお茶なども配布されているのでそれも受け取りに行く。
「ありがとうございまーす」
食料と飲料の入った袋を受け取って、薬術の魔女は自室に戻る。魔術アカデミーの寮は男子寮と女子寮で完全に分かれているので、どこを歩いても女子達の声しか聞こえない。
友人Aと友人Bは毎度の事ながらアカデミーの寮に残っているものの、その2は
「おじさんが呼んでるみたいで……」
と、テストで上位5位以内に入れた時とは打って変わり、やや元気のなさそうな顔で春休みが始まるや否や王都の中心へと向かった。
話しによると、将来のためにお見合いをするのだとか相手を見繕うのだとか(同義じゃないのか?)、聖女になるために儀式の場に居る必要があるのだとか、そういう話らしい。
それを、
「(大変そうだなぁ)」
と、ぼんやりと思いながら薬術の魔女は、こんな寒い最中に王都に向かうその2を見送った。
「あら」
「ん、」
聞き覚えのある声にふと顔をあげると、友人Aと友人Bが居た。
「もう食料取りに行ったんだ?」
友人Bは薬術の魔女の手元にある袋を見て、そう問いかける。
「うん。早い方があんまり人と会わないし」
頷きながら、薬術の魔女は友人Aと友人Bに袋の中身を見せる。
「今日はいつものやつだけだったよ、ほら」
「なんだ、干し肉とかあったらもっと良かったのになー」
薬術の魔女の持つ袋の中身を覗いた友人Bは、酷く残念そうに肩を落とした。
「食料を貰えるだけでもありがたいって思いなさいよ」
それを見て、友人Aは少し呆れ顔で友人Bの背中を軽く叩いた。友人Aと友人Bはアカデミーの寮で同室らしく、寮内でも一緒にいる姿を度々目撃する。
「じゃあ、食料取りに行くからまたね」
「うん、ばいばーい」
友人Aと友人Bに手を振り、薬術の魔女は自室に戻った。
×
吹雪く気候は春来の儀が始まるまで続くので、春来の儀はこの国にとってはとても待ち遠しい儀式だった。
なぜか春来の儀の日を境目に、一向に止みそうにない吹雪や寒さがぴたりと止み、一切顔を出さなかった太陽や青空が顔を出す。
どのような儀式をしているのかは一切の公開をもされていない。『神秘は公にするべきものではない』と偉い人達が言っているのでそういうものなのだろうと一般的な国民は思っている。
しかし、冬の初めに行われる年越の儀や夏の終わりに行われる豊穣の儀は公開されているので、少し疑問が残る。
「(国の儀式だから、宮廷魔術師とか教会の偉い人とかが色々何かするんだろうなぁ)」
大体の国民の認識はそのくらいである。
何をするのかは全くわからないが、その日の周辺で一気に空気感や雰囲気が変わるので、なんとなく大変なんだろうとは思った。
「(……あの人、いつも何してんだろ)」
ぼんやりと自室のベッドに横たわり、自室の天井を眺めながら思ってみる。宮廷や儀式のことの関連で思い出した。『自身の婚約者はそういえば宮廷の魔術師だったな』と。
「(アカデミーでの姿ぐらいしか知らないなぁ)」
学生や教師達と関わっている時の外面の姿と、薬術の魔女自身二人きりの時にしか見せない少し不機嫌そうで偉そう(というかお高く留まっているよう)な姿。
「(まあ、別にいいんだけどさ)」
所作から見て随分と上位の貴族のようだし。
『姿』といえば、宮廷魔術師である証の長い特殊なローブと、虚霊祭の仮装姿くらいしか見たことないことも思い出す。
記憶している中では大体、動きにくそうな宮廷魔術師のローブの姿をしている。休日でも宮廷魔術師のローブを纏っていたのは甚だ疑問である。
「(………………あと、)」
もう一つ、見た姿はあったが、思い出しかけて止めた。よく分からない感情が湧いてきそうだったからだ。
と、
「んっ?! え、なに?」
寮のドアがノックされた。
「お届け物でーす」
「…………『お届け物』?」
訝しみながら、薬術の魔女は自室のドアをそっと開ける。開けた先にいたのは、宅配業者の格好をした人だ。
「サインお願いしまーす」
宅配業者の人は、にこにこと人当たりの良い笑顔で受け取り証明書の紙を差し出す。
「……」
薬術の魔女は、チェーンを掛けたドアの隙間からそれを受け取り、
「いや、なにしてんのきみ」
眉間にしわを寄せながら、薬術の魔女は目の前の人物に問いかける。
「……おや。バレましたか」
にこりと嘘っぽい笑みを浮かべた、魔術師の男である。好青年の様な明るい声が、いつもの低いゆっくりした声に変わった。
初めて見た宮廷魔術師のローブと仮装以外の格好が、宅配業者の格好。
「ん゛、」
薬術の魔女はなんとも耐えがたい感情に顔をくしゃくしゃにする。ローブ以外の姿を見てみたいとは思ったものの、これじゃない。
「……何です、其の顔は」
「わたしもよくわかんない……」
気を取り直して。
「宅配の人は大体は寮の入り口くらいで待ってるし。ここまでわざわざ来ないよ」
薬術の魔女は口を尖らせ、魔術師の男にいう。
「ふぅむ。……もう少し、調べておくべきでしたか」
顎に手を当て、魔術師の男は優雅に思考を巡らせている様子だ。なんだか、普段と様子がおかしい気がする。
「というか、どうやって入ってきたの」
一番の疑問はそこである。魔術アカデミーの結界やセキュリティを掻い潜ってここまできたというのか。
「私、大抵の事は出来ますからね」
「それでも限度はあると思うんだよ」
少しふっと笑った魔術師の男に、薬術の魔女は極めて冷静に返した。多分犯罪じゃないだろうか。不法侵入罪のような。女子寮だというのに廊下に外部の男が居る時点で十分に危ない。
「と、とりあえず、部屋に入ってよ」
誰かに見られたら困る(多分魔術師の男が)。関係を聞かれても困る(主に薬術の魔女が)。チェーンを外し、薬術の魔女は周囲を見ながら小声で魔術師の男に呼びかける。
「……宜しいので?」
「ここまで来たくせに、今更なにいってんの?」
×
自分の部屋に、男性、おまけに書類上とはいえ婚約者の男がいる。なんとも、奇妙な気持ちであった。
ただ、魔術師の男は非常に背が高いため、立ったままだと、天井に頭がぶつかりそうだ。
「なんで来たの?」
純粋な疑問を魔術師の男にぶつける。魔術師の男が座れるような椅子はなかったので、申し訳なくも床に座ってもらった(押しかけた相手に申し訳なくも思う必要はないかもしれないが)。魔術師の男は貴族のはずだが、嫌な顔一つせずに床に座る。
「……少し、貴女の顔を見ておこうと思ったのですよ」
少し考えるように視線を彷徨わせたのち、魔術師はそう答えた。
「なんで?」
コップに薬草水を淹れながら、薬術の魔女は魔術師に聞く。なんの気もないただの問いかけだ。
「…………扨……」
コップを受け取った魔術師の男は、その中身を少し口に含み
「実の処、私にも良くは分かりませぬ」
心底不思議そうに答えた。
「なんで?」
疑問と困惑が混ざる。
「なんだかよく分かってなかったのに、わざわざここまできたの? 行動力すごいね?」
そして、魔術アカデミーのセキュリティを容易に掻い潜るとは。
「(……思ってたよりも変な人かもしれないぞ……)」
今までそれを発揮するタイミングがなかっただけで実はもっと変な人かもしれない。
▼薬術の魔女 は 警戒心 を 1 上げた 。
(てってれー)
薬術の魔女は床に胡座を掻く魔術師の男と視線を合わせようと、一緒に床に座ろうとしたが、
「貴女はこの部屋の主ですから、遠慮なく椅子でも寝台の縁にでも御座り下さいませ」
と、止められた。仕方なく薬術の魔女は椅子を魔術師の男の側まで持ってきて、背もたれに寄りかかるように、逆向きに座る。
「……」
その、椅子を持って側まで持ち寄り座るまでの様子を魔術師の男はじっと見つめていたが、薬術の魔女は気付くことはなかった。
「(……おお、これは)」
いつも見下ろされている魔術師の男を見下ろしている。いつもと違う風景に、薬術の魔女は少し面白くなってきていた。
「(しかし、顔が良いな)」
どの角度から見ても美しく良い顔だ。鼻筋はすっと通っているし眉の形は綺麗で、上から見ているせいかやや伏せがちな目の睫毛も長い。薄い唇も綺麗な形だ。
背もたれに寄りかかり薬草水を飲みながら、薬術の魔女は思ったのだった。
×
「じゃあ、『お届け物』ってなに?」
届け物があったからここに来たのでは、と、ふと思い至り薬術の魔女は魔術師の男に問いかける。
「……嗚呼、そうでした」
何かを思い出したように魔術師の男は懐を探り
「宜しければ、御手を貸して頂きたく」
と、自身の服を押さえていたもう片方の手を薬術の魔女に差し出す。
「?」
首を傾げながら、薬術に魔女は魔術師の男の大きな手のひらに自身の手を重ねた。
「(……うわぁ、手の大きさが全然違う……)」
手のひらの大きさが違うのはもちろん、それだけではなく、指も長い。
魔術師の男が身に付けている手袋は生地が薄く伸縮性の高いもののようで、ぴったりとその手の形が浮かび上がっていた。
長い指は男性だからか節が目立ち、手袋と袖の隙間から覗く手首は少し血管が浮き、筋張っている。
「(……う、わ。)」
ぶわっ、と顔に熱が集まったその瞬間に、重ねた薬術の魔女の手を魔術師の手が包み込むように、きゅっ、と握った。
「っ?! え、なに?」
「…………おっと、失礼」
はっとした様子で魔術師の男は謝り、握られた手を緩く外される。
「(……びっっくりした)」
お互いに手袋をはめているものの、その手の大きさや形の違いに彼は異性であるのだと認識させられ、なんとなく鼓動が速くなった。
身長や性別が違えばこうも差が出るのか、と魔女は内心で感心する。
「此れを」
「…………なに?」
渡されたのは小さな紙袋である。
「本日は、『愛の日』に受け取ったものを返す『愛を返す日』なのでしょう?」
「……そういえば、そーだったね」
『愛の日』と同時期に広められた『愛を返す日』は、愛の日と違いその名前の微妙さや時期が時期なので、ぼんやりとしか知られていない日だ。
身内ならともかく、同棲をしていない者同士だと、通常ならばこの日は外の環境のせいでプレゼントが渡せないのである。また『愛を返す日』などという名前のせいで、『もらった愛を相手に(要らないと)返す日』だと勘違いされている場合もあるのだ。
「……受け取らないので?」
固まった薬術の魔女の様子に、魔術師の男は怪訝そうに常盤色の目を細める。
「…………ん、そーじゃない」
どの意味で、お返しをくれたのか、ふと気になった。もし、勘違いの方の意味で返したのならば……あんまり受け取りたくない。そんな気がした薬術の魔女だった。
「……是は、本来の意味通りに解釈して頂いても問題は有りませぬ」
薬術の魔女の心境を察したのか、細めた目をそのままに、やや口角を上げて魔術師の男はそう付け足す。
「そっか。ありがとう!」
「……いいえ。先に頂いたのは此方ですから」
薬術の魔女がにっこりと笑顔を向けると、魔術師の男は、つい、と目を逸らした。
×
「……では、随分と長居してしまいましたのでそろそろ御暇しましょうかね」
と、魔術師の男はゆったりと立ち上がる。
「あ、うん」
その床に座って見下ろしていた状態から立ち上がって見上げる状態になる一連の動作を眺めながら、
「(やっぱりおっきいなぁ)」
と、薬術の魔女は思った。あと、所作に無駄がなく綺麗だ。
「……処で、『薬術の魔女』殿」
にこ、と魔術師の男は薄く笑みを浮かべ
「っ、?!」
「…………易々と男を部屋に上げるのは感心しませんねェ」
と、いつのまにか薬術の魔女の真後ろに移動していた。驚きで一瞬動けなかった薬術の魔女をそのまま、ひょい、と椅子から持ち上げて横抱きにする。
ぴったりと密着したその時、以前拐かしの精霊から守ってもらった際に香った物と同じにおいがした。以前よりも少し濃いようで、はっきりとにおいが区別できる。
「斯様にして、容易に抱き上げられてしまうのに」
「……なにするの」
薬術の魔女はなぜか楽しそうに笑う魔術師の男を睨んだ。
「……ふふ。まあ、今回は貴女の不用心さを指摘しただけですが」
「わぷ、」
魔術師の男はそのまま、薬術の魔女をベッドの上にそっと落とした。薬術の魔女は慌てて体勢を立て直そうと顔を上げ、魔術師の男の方を見ると
「………………御用心、して下さいまし」
見下すように見下ろすその目が三日月のように細まり、唇が弧を描く。
「っ、」
その時に見えた顔が、ゾッとするほどに美しく、色っぽく見えた。
「……では」
にこ、と微笑み、魔術師の男は忽然と姿を消す。
「……………………はぁ?」
居なくなってから、薬術の魔女は叫んだ。
「勝手に来たのはきみの方でしょ?!」
と。
「それに、部屋に入れざるを得ない状況を作ったのも、きみだろ!」
薬術の魔女は憤慨する。
「(きみだったからそのまま部屋にあげたってのにさ!)」
恐らく、憤慨している薬術の魔女自身は、自らこぼした内心の言葉の意味に気付いていない。
×
「んー!」
理不尽な目に遭った気分だ。薬術の魔女はベッドの上でじたばたと暴れてみるも、なんとなく虚しくなったのでやめた。
身を起こし、魔術師の男が渡した小さな紙袋を開けてみる。
「……あ、わたしがあげたやつ……より、ちょっとグレードが上のやつ」
そういえば、前に渡した際に『3倍返し』がどうとか言っていなかったか。
「……品質の3倍返し?」
首を傾げる。と、机の上に置いていた、受け取り証明書の紙に視線を向ける。なんとなく、動いたような気がしたからだ。
すると、その紙がじわりと溶けて縮み、御守りのような形状になった。
「…………どゆこと?」
そして。夕方頃に、本物の荷物が送られてきた。ずっしりと重たいそれを、寮母の人から眉間にしわを寄せながら受け取る。それを部屋に着いてから開けると、
「……薬草の本だ」
割と高めで、気になっていたものの中々買えずにいた本が入っていた。一緒に手紙も入っている。
「『愛を返す日のお返しです。【内訳:菓子、御守り、本】』……?」
つまり、質量、価格、品質、ついでに個数。その全てを3倍以上にして返した、というわけだ。
「……ほんとに、変な人だなぁ」
酷い負けず嫌いだ。思わず苦笑が溢れた。
しかし、さっきまでのもやもやがなぜだか消える。妙な贈り物だったが、それでもなんだか嬉しく思った薬術の魔女だった。
×
そして、魔術師の男から送られた薬草の本を読んだり、それらの正誤を確認するための実験や薬品の生成を行ったりしているうちに、
「……あ、外が晴れてる」
久々に、青い空が顔を出していた。
「ん、眩しい……」
薬術の魔女は久々の陽光や青空に目を細める。
春が来た。




