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憧れの医療  作者: 赤坂秀一
第一章 橋本大学
10/69

10 引越しです!

お待たせしました第10話を更新しました。


突然の如月先生からの要請で引越しする事になった飛鳥です。



 私は、如月(きさらぎ)先生からの要請で玲華のマンションに引越す事になりました。荷物はさほど無いのですが、ほとんどは洋服ですね! そういう事で 荷物の準備をしている時、部屋のドアをノックする音が……

「誰、お姉ちゃん?」

「うん、入っていい?」

 そう言いながら姉は私の部屋へ入って来ました。

「ジャジャジャーン! 飛鳥(あすか)、この髪方どうかしら……」

 姉の髪型がちょっとお洒落なことになっています。

「どうしたの?」

「ハーフアップよ!」

「ハーフアップって……」

「ほら、サイドから三つ編みにした髪を後ろでまとめたの」

 なんとなく姉は自慢しに来た様な……

「うん、お洒落だね」

 私がそう言うと姉は待ってましたと言う表情で……

「飛鳥もやってあげようか?」

「えっ、別にいいよ」

「飛鳥は結構似合うと思うけどな……」

 姉は、どうしても私の髪をハーフアップにしたい様子です。仕方ないな……

「それじゃお願い」

 私は姉から髪をハーフアップに整えてもらっています。なんだが人に髪を触ってもらうのって心地よく感じました。

「飛鳥、たまには帰って来なさいよ」

 姉がそう言うと……

「お姉ちゃん?」

「はい、終わり」

 姉はやっぱり淋しいのかな……

「ほら、お母さんに見せに行こうよ!」

 私と姉は、部屋を出て母がいるリビングへ来ました。

「お母さん見て!」

「あら、どこのお嬢さんかと思っちゃった」

 そんな訳ないでしょう……

「結構お洒落でしょう」

 姉はかなり得意気です。母はちょっと微笑んでから……

「飛鳥の方がセミロングで髪が長いからいい感じかな…… 唯香(ゆいか)はボブよりちょっと長いくらいだからもう少し伸ばせば良い感じになると思うわよ」

「やっぱりそうか……」

 お姉ちゃんは解っていたのかな?

「でも、姉妹だけあって二人ともよく似てて綺麗よ」

 まあ、私は戸籍上は弟ですけどね……

「飛鳥、支度は終わったの?」

「うん、ある程度は」

「そう、あなたが橋本大学に合格した時からなんだかこうなるんじゃないかなって思ってたのよね!」

 母は何でもかんでもお見通しなのかな?

「まあ、忘れ物した時はいつでも取りに帰って来なさい」

 なんだか、お母さんもお姉ちゃんもしんみりです。

「あのね、私はお嫁に行くんじゃ無いからね!」

 それを聞いた母と姉は二人で爆笑していました。全くもう!


 翌日連休最終日、私は姉の車で玲華(れいか)のマンションへ行きます。

「飛鳥、自転車はどうするの?」

「もちろん持って行くよ」

「どうやって?」

 私はちょっと考えて……

「あとで取りに来るよ」

「ちゃんと電車を使わないと駄目だよ」

 なんとなく自転車で橋本市まで行くんじゃないかと思われていた様です。だって一時間半もあれば行けますからね! なんで分かっちゃったのかな? でも、ちょっと前までの私だったらそんな事も思わなかったかな……

「大丈夫、ちゃんと電車を使うから」

 私は荷物をお姉ちゃんの車に乗せて……

「お母さん、行って来ます」

「行ってらっしゃい!」

 そう一言いった母は、笑顔で見送ってくれました。

「飛鳥行くよ!」

 姉は橋本市を目指して車を走らせます。母は姉の車が見えなくなるまで最後まで見送ってくれました。またあとから自転車を取りにくるんだけどね!

「飛鳥は良いな、一人暮らしなんて……」

「いや、一人じゃないから」

「でも、自由でしょう」

 姉は本当に羨ましそうですけど……

「でも、食事の準備や洗濯、部屋の掃除、全部やらなきゃいけないんだよ!」

「玲華さんがいるでしょう」

「だからその辺は分担してやらなきゃだし……」

 食事の準備はたぶん私が担当だろうけど……

 姉とそう話しながら車を走らせる事二十分、ようやく橋本駅前を通り過ぎ玲華のマンションに着きました。『ピンポーン』とマンション下の入口のチャイムを鳴らすと……

「飛鳥、待ってたよ」

 インターフォン越しに玲華の声が……

「うん、車はどこに止めたらいい?」

「506号の駐車場に止めていいよ」

 そう返事が返って来ました。

「駐車場ってどこ?」

 姉が訊きますけど…… たぶん道向かいの駐車場だろうと行ってみる事に。

「お姉ちゃん、あれじゃない?」

 そこには506と書かれた駐車スペースがありました。私と姉は引越しの道具を手分けして持って506号室までやって来ました。そこでもう一度チャイムを鳴らしドアを開けてもらいました。

「飛鳥、いらっしゃい待ってたよ! なにその髪、また可愛いらしい事しちゃって」

「うん、お姉ちゃんにやってもらったの……」

 私はなんとなく恥ずかしくて赤面してるかも……

「飛鳥、早く荷物!」

「あっ、そうだった」

 姉に言われ取り敢えず荷物を全部部屋の入口まで運び入れました。

「荷物はこれだけなの?」

「うん、取り敢えず必要なものだけね」

「洋服ばかりこんなに必要?」

 玲華にそう言われてしまいました。これでも減らしたんだけどな…… 私はそう思いながら持って来た荷物を自分の部屋へ運び入れました。あれ、机と椅子があります。前に来た時はなかったと思うけど……

「ねえ玲華、この机と椅子は?」

「あっ、それ! お母さんが病院で余ってたからって、どっちにしても必要でしょう」

 まあ、確かにあった方が良いけど……

「飛鳥、お布団とかどうするの?」

 姉からそう言えばとでも言うようにそう訊かれました。一応家には私のベッドがあってお布団もあるけど……

「お布団はこの間泊まったときのものを使って良いよ」

「ありがとう」

 取り敢えずここは玲華の家のお布団をお借りしましょう。私のベッドを持って来るとか考えられないし……

 私は持って来た洋服をハンガーラックに押し込み、後片付け終了です。

「飛鳥、お昼にしようか?」

「うん、でもその前にお隣さんに挨拶に行っとこうかな!」

「えっ、私はしてないよ」

「やっぱり! どうしてしてないの?」

「だって、あまり交流とか無いかなって……」

 まあ、玲華はそう言うけど何があるか分からないし、お世話になる事だってあるかもだから……

「玲華、それじゃ一緒に行こうよ! 挨拶だけはした方が良いよ! それに手土産も買ってあるから」

 そう言う事で、まずは右隣りの部屋へ行きチャイムを鳴らします。

「返事が無いね?」

 もう一度チャイムを鳴らしますが、やっぱり返事はありません。

「留守みたいだね」

 玲華はちょっと嬉しそう……

「こっちはまた後で来ようか?」

「そうだね」

 私と玲華はそう言って左隣りの部屋へ行きチャイムを鳴らします。

「はい」

インターフォンから男性の声が…… 私はちょっと緊張して玲華の背後へ。

「なに、どうしたの?」

「うん、ちょっと……」

 そうした私の態度を察して玲華がインターフォンに答えます。

「あの、隣に引越して来た者です」

「あっ、お待ちください」

 そして、扉が開きます。

「えっ、先生!」

「んっ! 引越して来たって如月なのか?」

「あっ、正確に言うと私は四月から住んでいて、今日から飛鳥も一緒です」

 隣の部屋の住人がまさかの桐生(きりゅう)先生とは……

「そうか、まさか隣が君達とはな!」

「先生、これ良かったら使って下さい」

 私は、玲華の背後から顔を出して手土産のタオルを差し出します。

「これはご丁寧にありがとう。これからよろしくな」

「先生ってここに住んで長いんですか?」

「まあ、そう言われても二年目なんだが」

「二件隣の部屋ってどんな人が住んでるんですか?」

「あっ、そこは空き家のはずだが…… 確か三月に会社を定年になったからと言って故郷に戻られたはずなんだが」

「そうなんですね」

「それにしても君達は凄いな、大学生なのに分譲マンション暮らしとはね」

「私の母が大学に近くてセキュリティがしっかりしてるからって勝手に決めたんです」

 玲華は先生とそんなやり取りをした後、よろしくお願いしますと言って私も一緒に先生の部屋を後にしました。

「あっ、やっと戻って来た」

 姉は手持ち無沙汰でずっと待ってた様です。

「お姉ちゃんごめんね、隣がまさかの大学の先生で……」

「そうなの!」

 姉もちょっと驚いているようでした。

「それじゃ、お昼を食べに行こうお母さんも待っているから」

 えっ、如月先生が…… 私達がマンションの外へ出ると黒塗りの高級車が待っていました。

「わあ、凄い私乗っていいの?」

 姉はちょっと躊躇してますけど…… 初めてだとそりゃそうなりますよね!

「さあ、どうぞ」

 姉は緊張しつつ車の中へ私と玲華もその後に続きます。

黒井(くろい)さんお久しぶりです」

「はい、こんにちは、なんだか雰囲気が変わりましたね」

 黒井さんからそう言われましたけど…… なにか変わったかな?

「たぶん髪型が少し変わったからよ」

 玲華が黒井さんにそう言ってます。その後私達はなんとなく高級そうなレストランに到着です。

「玲華、ここなの?」

「そうよ!」

 玲華は普通にそう言うけど私と姉は、お互いに顔を見合わせました。まあ、私達庶民にはなかなか縁のない所ですよね。

 私達がレストランの中へ入って行くと……

「飛鳥さんようこそ! さあ、座ってね。そちらはお姉様ね、さあどうぞ」

 お姉様だって…… なんとなく可笑しくて吹き出しそうです。

「飛鳥さん本当にありがとう。玲華さん良かったわね」

「お母様、もうやめてよ」

 そして、お昼ご飯です。

「飛鳥さん、お口に合うかどうか分からないけど沢山食べてね」

「あ、ありがとうございます」

 なんだか慣れないから顔が引き攣っていないかな? それにお口に合うかって合うに決まってます。いや合わせますよ。お昼からステーキなんて素敵です…… フォークとナイフの使い方がぎこちないけど慣れないですからね…… お姉ちゃんなんて、もう無心で食べてます。

 その後、コーヒーとデザートを頂いてランチは終了です。

「如月先生、ご馳走様でした」

「良いのよこれくらい、また行きましょうね!」

 そう言って如月先生は車に乗って病院へ戻られました。

「飛鳥、今日の晩御飯何にする?」

 今、お昼を食べたばかりなのに……

「私、その前に自転車を取りに行かないと」

「うーん、じゃあどうするの? 私解んないよ」

 玲華は本当に何もしてなかったんだね。

「それじゃ、自転車を持って来てからスーパーに行って考えよう」

 そう言って私は姉の車でもう一度家に戻りました。

 なんだか私は玲華専属のシェフみたいです……


 

取り敢えず引越しも終わり玲華との共同生活が始まります。まあ、普通に見れば仲の良い女の子二人ですけど…… これって、ひとつ屋根の下に男女が…… って事ですよね!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 共同生活の始まりですね~。 ルームシェアの格好だとそれほどプライベートに干渉はしないのかな…? ちょっと困るような場面も出てきそうですが、どうなりますか…。 意外と変なところで普通の人と違…
2021/06/27 08:32 退会済み
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