2019/7/30 社長奮闘
ぴーちゃんのケージは、リビング兼社員食堂内に鎮座ましましている。
大形鳥類の鳥小屋の常だが、まあ、あれだ、結構臭い。
清潔に保ちたい社長だが、あいにく、ぴーちゃんはカラス。
しかも好奇心いっぱいの幼鳥だ、
社長が心血注いで設えた各種グッズを、「素敵なオモチャをありがとう」と婉曲解釈。
盛大に巻き散らかして、楽しんでいる。
むろん、社長がマメに取り替えるフン受け用の新聞紙も例外ではない。
毎夜、仕事に疲れはてた身で社長が取り替えた新聞紙は、
朝、
見事な紙吹雪と化し、ぴーちゃんの羽ばたきによってリビング一面に散らばっていたりする。
とにかく、毎朝その光景は社長の心を激しく打ちのめすのであるが、そののち出勤するらおぴんにより、かろうじて昼食を摂るにふさわしいレベルまで復旧するのが日々のデフォルトである。
ここしばらくの間、らおぴんは新聞紙を廃止し、ビニールとプラダンで手入れをしていた。
まあ、調子は良かったのだが、それはらおぴん自らが手を下していたからでもある。
この土日、らおぴんは丸2日間、全く出勤できなかった。
翌月曜日、
らおぴんがリビングの扉を開けると、そこには社長の絶望と苦悩の跡が満ち満ちていた。
溢れかえるゴミ袋には新聞紙の紙吹雪がぎっしり詰まり、扱いかねたプラダンもまたゴミ袋に格納されていた。
作業中にぴーちゃんがジャレついたのであろう、というか、ぴーちゃんと社長の場合、それは「襲う」と同義なのだが、パニックの内にひっくり返したらしきタライの始末のために、数多のタオルが犠牲となって山をなしていた。
こみあげる笑いは、決して社長に見られてはいけない。
でも、笑ってしまったが。
とりあえず、社長と協議の上、新聞紙をつつかれずに済む案を練ってみた。
お分かりいただけたたろうか?
金網、である。
元々は社長がケージを自作するつもりで買ってきたのだが、持ち帰って見直すと、実際のぴーちゃんは記憶にあった姿より数倍デカかったため、そっと片隅に片付けられていた代物だ。
トレイの上に金網を設置し、新聞紙をつつかないように工夫してみた。
まあ、困難な課題はぴーちゃんのチャレンジ精神をより喚起しそうな気もするが。
明日の朝が楽しみだ。
 




