2019/7/10 ぴーちゃんレベルアップ
ぴーちゃんは、すっかり甘えっ子になっている。
ケージの掃除をするらおぴんの腕に飛び乗ってくれるので、正直、邪魔である。
飛び乗るぴーちゃんを見て、羨ましくなった社長がケージに腕を突っ込むと、ぴーちゃんはしばし逡巡。
それから、おもむろに社長の腕に飛び乗った。
「痛っー!」
カラスの爪は、そこそこ頑丈である。
というか、大型の鳥の爪は、温厚な奴らであっても、まあまあ痛い。
らおぴんは手乗りアヒルで免疫があるが、社長には新鮮な驚きであった様子だ。
「鷹匠の手甲が要る」とか何とかつぶやいていたのて、なんか、近々、本格的なモノが登場しそうな気がしないでもない。
らおぴん的には、カラスの爪は、よほど敵意を以て襲って来たのでない限り、たいした事はない。
だが、これが鳶や鷹、鷲や梟となると話は違う。
あいつらは、爪の一撃で小動物を抹殺する生き物なのだ。
パワーは、カラスごときの比ではない。
また、奴らは「つつく」ことはできないが、咥えて引きちぎる事に特化した嘴を持っているので、咬まれると大惨事である、
いくら小鳥(らおぴん基準)サイズであっても、猛禽類には気をつけよう。
カラスの武器は、嘴だ。
デカいし、頑丈だし。
ジュースの缶くらいなら軽く穴をあけてしまえるツツきパワー。
先端が少し曲がった猛禽仕様で、引き裂き能力に優れ、そして、ものすごい筋力による凄まじい咬合力。
肩に乗せたりしたときに気をつけるべきは、フンだけではない。
うっかり耳たぶなんかを甘噛みされたりすると、地域猫よろしく、桜耳になってしまう。
咬み癖だけはつけないようにしなくてはね。
午前中のお仕事の大半がカラスの世話になりつつある昨今。
ぴーちゃんには「おはよう」を仕込み中だ。
なんだがモゴモゴ言っているが、どうやら「おはよう」の練習をしているようだ。
「カー」と言うより、ぶつぶつ呟く方が多くなってきたので、人間を真似ているのであろう。
カラスの子から、人間の眷族へ。
動物目線ではどうか知れないが、人間目線なら、これはレベルアップと言えよう。
 




