2019/7/5 ハウス 2
クロちゃんは、少しだけ「ハウス」を覚えた。
「ハウス」に逆らって逃げ回ったため、仕方なくそのまま風呂に入った、おっさん。
クロちゃんはその頭上を飛び回り、
そして、風呂に落ちた。
さいわい、夏なのでさほど熱くはなかったが、クロちゃんには衝撃の体験だった。
まだ完全形態ではないが、「ハウス」と言われると、嫌々ながら、暴れずに巣箱に収まるようになった。
賢い鳥だが、人間とて、学習能力は月齡とともに向上していくものだ。
あまり躾を急いでも、出来ることと出来ないことがある。
思えぱ、まだ移動すらぎこちなかった時分に。ハウスやらトイレやらができるわけがない。
ハイハイしか出来ない乳児に、オムツ離れさせようとするようなものだ。
「人間だから、できるでしょ」と、二歳児にコンビニのレジを担当させるような真似をしても、飛躍的に能力が身に付くわけではない。
可愛いと評判にはなりそうだが。
粒餌を食べる訓練も継続中。
夏場の長期休暇もあるので、クロちゃんはともかく、ぴーちゃんのエサは切迫した課題だ。
半生タイプのエサを考案中ではある。
文字通りの半「生」では日持ちしないので、いわゆる「しっとり」タイプ。
そういうドッグフードはあるが、ものすごく不味そうな臭いがする。
しかも鳥のフンは、食べたモノの臭いを反映するため、後々辛い思いをする羽目になりそうだ。
候補は、乱切りの蒸鶏肉。
それと、極小ミートボール。
ミートボールには、砕いたクルミを混ぜてみた。
玉ねぎは抜き。カラスはどうか知らないが、たいていの鳥にはネギ類香草類は適さない。
パンと玉子がつなぎ。
肉は何でも良いが、ミンチの質には目を利かせる必要がある。
まだ、クロちゃんたちには試していないが、人間的にはなかなか美味しかった。
実を言えば、試作品はスパゲッティーナポリタンに入れて食ってしまったのた。
これが。なかなかアタリであった。
極小なので、冷凍しておいてもすぐに使える。
炒めものや、汁の実にもよさそうだ。
カラス用だが、つくっておいて損はなさそうだ。
だが、肝心のカラスにはまだ試食させてみていない。
 




