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鳥成分

らおぴんには、鳥成分が不可欠だ。


それは、学童及び学生時代のほぼ全てに渡り、アヒル中心の生活をしてきたせいだと思われる。


アヒルというヤツは、意外に賢い。

らおぴん家ではヤツを放し飼いにしていた。

小学生時代に住んだ家には広い庭があり、門扉のない百坪ほどの家が五軒と、駐車場、車回しを兼ねた広場、そして一軒につき3坪ずつの畑があてがわれているという、恵まれた社宅であった。


当然、もう一歩で秘境レベルの田舎だ。


らおぴんが学校から帰ってくると、社宅私有地の入り口まで、アヒルのぴーこちゃん(雄)が低空飛行で迎えに来てくれたものだ。

アヒルなので飛行技術は極めて低く、止まるにはらおぴんの顔面に衝突する必要があったのが玉に傷だった。

そうこうする内、ぴーこちゃんは、学校まで迎えに来てくれるようになった。

らおぴんが出てくるまで、校庭を散策したり、鯉の池で泳いだりして待っていたようだ。


学校で話題になっていた「謎の鳥ピッタソン」がウチのぴーこちゃんであることに気づくには、若干の時間を要したが。


近くの市場に買い物に行くと、こっそりついてきたぴーこちゃんは、八百屋や魚屋でえらく歓迎されて、キャベツやら小鰯なんかをもらってご満悦であった。




そんならおぴんが、自称大都会の大阪なんぞに来てしまったのには、ワケがある。




おっさんと知り合うにあたり、土の庭がある家にしか住めないと断言していたある日の事だ。

当時おっさんが住んでいたマンションは神社の境内に食い込んで建っており、祭りともなれば、周り中が的屋の屋台で埋め尽くされていた。

祭り見物に訪れたらおぴんがそこで見たモノは、「うずらすくい」。

うずらの雛をポイですくうという、ヒヨコ釣りのうずらバージョン。



決めた、

らおぴんは大阪に住もう。

そして、次の祭りでうずらをゲットするのだ。



まあ、人それぞれに人生の転機はあるものだ。



だが、その後「うずらすくい」は姿を消してしまった。

的屋の屋台そのものが激減したのでもあるが、

とにかくらおぴんはいきなり大阪生活の方向性を見失って途方に暮れたものである。



だが、何故かよく鳥の雛を拾うらおぴん。

ヒヨドリ、スズメ、ハト、ツバメ、

思えば、色々と保護しては放鳥してきたものだ。


ヒヨドリのぴよこは、ケガが完治せず、終生保護して6年間。

穏やかに天寿を全うしたが、

らおぴんはしばらく「ぴよこロス」にうちひしがれていた。



この鳥成分不足を補うには、もう、孵卵機をゲットして、ウズラの卵を孵すしかない!






と思っていた矢先の、クロちゃんとの出会い。




少なくとも、おっさんとの出会いよりかは運命を感じる。



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