2022/8/18 閑話 ユーザー車検
お盆明けの18日。
平日だが、仕事を休んで車検に行ってきた。
普通、車検と言えば業者さんに委託する場合がほとんどだろう。
だが、ややマニアックな我が家の車は30年越えの旧車。
通常の業者さんだと、断られたりもするため、ディーラーやヤナセなんかに委託するのが、如何せん、ああした店舗の世界観での金銭感覚は、ワタクシの基準とは一線どころか百線くらいを画するものがある。
見積もりで80万、とか言われた時点で心はバキバキに折れてしまった。
以降、ずっと車検はユーザー車検。
足車も含めて、結構回数をこなしているが、車が古くなるにつれ、いらないスリルに溢れる胃痛タイムとなってきている。
歴代車検におけるトラブルは数多。
今回は、テールライトのリレー不良とヘッドライトの光量不足が気にはなっていたのだが、おっさんが大丈夫だと受け合っていたので信じる事にした。
結果。
テールライト片方と、ヘッドライトが片方、点灯しなかった。
……昨夜までは点いていたのに……
この症状には覚えがある。
リレーボックスの不良だ。
おそらくは、ボックス内の回路のハンダ割れ。
微細なクラックが入ると、湿気や気温差などで接触不良が起きるようなのだ。
昨夜、記録的豪雨の中を走行したりしたのが致命的だったのか……。
8年ほど前に交換はしたが、それも中古の部品であった。
旧車に乗ってると、妙な部分で車の中身に詳しくなってきたりするが、リレーボックスはいわゆるブラックボックス。
安易に開けての修理は無理だ。
行きつけのガレージに連絡したが、即時の対応は無理とのこと。
そりゃそうだ。
すでに正規の部品は製造停止してる車だ、部品なんて簡単には入手できない。
とりあえずできることを片っ端からやってみるしかない。
バルブを取り替え、接点復活剤を差し、……昔の電化製品を叩いて直す要領で悪路をカタゴト走ってみたり……。
でもダメなので、当日再検査はもう無理と見て、限定検査証を出してもらって帰宅することにした。
朝イチ出てきて、今はもう午後。
小雨は止んで、夏らしい炎天下。
意気消沈するおっさんがウザい。
だが、ふと、ひらめいた。
帰宅途中にあるお寺に、墓参りに寄ろうと提案。
盆には混んでて無理だったので、そのリベンジだ。
おっさんは渋ったが、ちょうど良い機会ではあったので、結局は賛同。
境内の木陰な無料駐車場はスルーして、炎天下を選んで駐車。
30分後。
戻ってきたワタクシは、おっさんに続いて車には乗り込まずに言った。
「ライト点けてみて?」
……点いたがな!!
墓参り効果、恐るべし!
実は近場の住吉大社の参拝とどちらにしようか迷った結果なのだが、経験上、住吉大社の駐車場は結構広範囲が木陰となるので却下した。
別に、スピリチュアルな理由は何もない。
炎天下で放置した30分間で、車の内外がすっかり乾き、多分だが、温度が急上昇して色々熱膨張した結果、クラックに再接触が生じた、……のだと思う。
ちょい後にはまた雨雲も迫ってきていたので、ダッシュで検査場に引き返し、検査を受けた。
限定検査証を出してもらった後だと、当日再入場の手順は変わる。
もう一度書類を書いて、手数料を払わねばならない。
だが、まさか当日処理できるとは思っていなかったし。
それに、一旦あきらめて仮ナンバーの説明を受けたりしたおかげで、冷静になれた。
そう思えば追加の1700円くらい、安いモノだ。
無事に車検を終えて帰宅したのは、17時。
昼には帰れていたはずだったので、猫とカラスを予定外に放置してしまった。
暑かったのに、ゴメン。
昨夜仕込んでおいた鳥の水煮をあげて、何とか双方ともに許してもらった。




