2022/1/1 明けましておめでとうございます
年が明けた。
大掃除どころか、日々の普通の掃除すらお片付けレベルでできないままの年越しで、ものすごい状態で新年を迎える羽目になってしまった。
「新年」を漢字変換しようとしたら「深淵」と出てしまったが、そっちの方がむしろ実質正解である。
大抵の汚部屋やゴミ屋敷には匹敵する自信がある。
もう、どうしよう、これ。
人間の居住区域ですらコレなので、カラスの部屋もアレである。
ほんとゴメン。
ぴーちゃんは、ほとんど止まり木生活なのでまだしも、クロちゃんは床を歩き回る方が多い傾向にある。
尻尾を引きずって歩くので、尻尾の先がぼろぼろになってきてしまうのだ。
幸い、クロちゃんの部屋は浴室なので、直接水を流して洗えるという利があるのだが、ギプス装着期間中、困った事に、シャワーヘッドと水栓に手が届かず、非常に難儀する羽目になってしまった。
様々な点で、不便さに気付いた骨折生活。
もう全然若くはない以上、そう遠くはない未来にやってくる老後、このままのこの家では、多分、ずっとは暮らして行けないと気付けたという点においては有意義な体験だった。
しかも、不便だと感じた時点では手遅れで、自力ではどうする事もできない。
先を見越して、手すりの設置や障害物の排除なんかを動ける内にやっておかねば、老後はゴミ屋敷で埋没する羽目になる。
気付けて良かったとは思うが、知りたくなかったような気もする。
とりあえず、壮大な計画も完治後の課題だ。
今は無理(棚上げ、とも言う)。
だが、クロちゃん部屋の掃除に関してだけは、割と簡単に手を打てる手段があった。
脱衣室にある洗濯機用の水栓が、元々、二又になっていたのだ。
洗濯機を置けばかろうじて更衣できる程度の部屋で、他に水栓を使うような用途もないまま20年ばかり過ごしてきたが、ここに3メートルほどのホースと散水ヘッドをつなぐだけで、足を濡らさずに、浴室床が洗えるようになったではないか!
そういえば、大きなモノを洗う際には浴室でシャワーヘッドを使っていたが、常々、それも不便だとは思っていた。
面倒かつ不細工な工作をして、シャワーヘッドと散水ヘッドをワンタッチで交換できるようにしてみたり、いまいち不便な浴室専用の長靴を置いてみたり、試行錯誤をしてきたという経過もあったが、万事はこれで解決。
他のモノを洗うにも便利だし、ややこしい事になっている件のシャワーヘッドも平常に戻せる。
なんとなく虚しさも感じるが、素直に結果を喜ぼう。
そんなわけで、クロちゃんの家はお掃除可能な優良物件となった。
早速お掃除しようと、新しい散水ホースをチャキっと構えたその瞬間、クロちゃんは、必死の形相でワタクシの懐に飛び込んできた。
そのままワタクシの脇に頭を突っ込んで隠れたまま、フリーズ。
落ち着いてからもしばらく、腕や肩に止まってすり寄って来ていた。
普段は全然寄って来ないくせに、なんか怖い事があると、肩に飛び乗ったりしてくるクロちゃんだ。
現金なヤツである。




