2020/12/5 閑話 さよなら、まやー
猫の訃報です。
苦手な方は、スルーしてね!
我が家には保護猫の親子がいる。
当初は七匹であった彼らも、本日、三匹となった。
この記録に、訃報はあんまり書かずにおこうとは思っていた。
例えば、カラスたちに何かがあっても、多分、ここには書かないと思う。
なぜなら、ここでの彼らは、一応、小説の主人公だからだ。
らおぴんはハッピーエンド至上主義。
いや、もちろん悲話も否定しないが、自分が生み出し発信する登場人物は、人物であれカラスであれ、ハッピーであってほしいのだ。
なろうの皆さんが、悪役令嬢にハッピーな来世を付与したり、不本意な人生から異世界無双に転生したりを好む傾向と、らおぴんのこの性向は矛盾しないと自負している。
ただ、ここに登場するのはリアル世界の生き物たちだ。
生命は無常。
本日、愛猫まやーは旅立った。
体調不良から丸一日の出来事であった。
おそらくは、腎不全。
保護猫である彼らには、野良時代もあったため、保護した時点ですでに腎臓に問題はあった。
おっさんが包丁を研いだりしている我が家には、残念ながら、猫に尽くし切るだけの財力はない。
が、外で殲滅されかけていた猫の親子を救わないという選択肢はなく、ある程度の割りきりを自分への制約として課しつつ、暖かい住処とできうる限りの美味しいゴハン、そして、自分なりに愛情を注いで、共に生きてきた。
責任を以て獣医に連れて行けないならば飼うべきではないと言われた事もある。
だが、多分、まやーはウチで幸せであっただろうと自負している。
よく、鳥のヒナを拾うな、と言われる。
らおぴんは、自然界の秩序ならば、受け入れる。
巣から落ちたり、弱者である幼鳥を糧とする野生動物もいるはずだからだ。
だが、人間の街は違う。
鳥の巣を人間の都合で撤去したり、車や、人造物のために親子がはぐれたり、ヒナがゴミとして捨てられていたり。
その状況の中、ヒナを放置し、「あ、死んじゃった」で済ませろというのには、どうしても賛同できない。
カラスも猫も、外で自由に暮らしているもの達は、それなりに幸せかもしれない。
だが、危険や飢え、嫌いな人間の敵意にさらされ、概ね寿命は長くない。
まやーはかわいいヤツであった。
ペット葬儀にお金をかける力もないらおぴんだが。
まやーはかわいい猫であった。
この気持ちに偽りはない。




