2020/7/14 チャレンジの歴史
クロちゃん、ぴーちゃんともに、やや人間への懐き具合に問題があるのだが、それには深いワケがある。
どちらも、野生のヒナであったが故に、飼育は無理と判断した場合、放鳥するという選択肢を無視する事はできなかった。
だが、ここは大阪。
カラスへの世間のヘイトは絶大なのだ。
人に慣れた「害鳥」に優しい街ではない。
クロちゃんに関しては、保護野鳥としての獣医科受診はできず、愛玩動物としても拒否されてしまう体たらく。
幸いクル病は克服したが、保護当初からの発育不全の影響は残っているように思う。
風呂場で、放し飼いをしている故に、定期的に、窓をオープンにしてみてもいる。
だが。
試しに外に出してはみたが、都会の空はカラスの天下。
すでに飽和状態にある場に、軟弱な人間の手先が入り込む余地はない。
速攻で攻撃にあい、逃げ帰ってきた。
以降、窓に近づきすら、しない。
ぴーちゃんは、旧居からの放鳥をこころみた。
こちらは若干郊外地。
緑地は多いが、カラスも多い。
さらに言うと、なまじ環境が良いだけに、多いカラスにも縄張りがあるのだ。
箱入りの社長愛鳥ごときが割り込む余地は、はっきり言って、皆無であった。
カラス人口密集地となると、その点、縄張りという概念が婉曲解釈されているようだ。
どうやら、団体で縄張りを保持しているらしい。
身内には甘いが、外来者には厳しい集団のため、クロちゃんなどは排除されてしまったが。
今となっては、狂暴すぎるマイペット。
でも、ツンデレも悪くない。




