2020/6 /8 奴の嘴
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そろそろ、カラスの仔が落っこちる時節柄である。
さすがに、ウチでの保護はもう限界だが、うっかりカラスを拾っちゃった方に、この小説ブログがお役に立てば幸いだ。
長年、カラスをヒナから飼うのが夢であったが、ウチのクロちゃんとぴーちゃんは、ヒナの段階をちょっぴり踏み越えていたため、やや人慣れ度が低い。
愛玩動物としては正直、不適格170%。
比較的かわいいクロちゃんですら、手のりには程遠い。
そしてぴーちゃんは、手には乗るが、手すら喰う。
獣医さん仕様の防護革手袋をしていてすら、指の皮がむしれるレベル。
とにかく全く油断ができない。
だが、しかし。
何だか噛まれ慣れてきた昨今、ワタシもレベルアップしたのか、傷の治りがやけに早くなってきたのだが……。
そんな奴らの嘴は、とんでもなく器用で、かつ強力だ。
魚釣りで使う、針外し用のペンチによく似ている。
結構細かい物を咥えて、見事にプチっとねじ切ったりする。
また、上手に物を動かすので、かつて飼育したどんな生き物よりも、餌入れ容器に悩まされる。
良くある鳥小屋用の、半月容器。
針金で引っ掛けるアレなどは、念入りに針金を曲げて固定しておいても、うまく解いて外してしまう。
外すだけならいいが、まず上下にパタパタ動かして遊ぶので、水なんか入れてあった日には、もう、最悪である。
色々工夫しているが、結構な仕組みも解除するので、最終的にはネジなんかでギンギンに締めて取り付ける羽目になるのだが。
容器のメンテナンスに時間を要するため、邪魔はされるわ、噛まれるわで、もう散々だ。
クロちゃんは比較的その点はマシだが、何故かお片付けが、好きだ。
とにかく容器と見ると、外して、運んで、重ねてしまう。
しかも、大きい容器に小さいものをきっちり重ねる。
何でだ、クロちゃん?
そんな、奴らだが。
意外なモノが有効だ。
その辺でよく売っている結束バンドだ。
他のヒモや針金類は軒並みアウトだった中、結束バンドだけは、未だに突破されてはいない。
締め込んだ場合のゆとりのなさと、若干の柔軟性が決め手であるらしい。
断言しよう。
カラスの飼育は、容器との戦いであると。
いつか理想の容器を見つけるその日まで、この戦いは終わらない。




