2020/3/4 さらなる同居問題
同居問題。
それは大人の事情の集大成だ。
これが同居ではなく同棲となると、一字違いで、心情的には天文学的な差が生じる。
……何故だろう、この、同居という言葉における、夢と希望の欠落は。
ちなみに、らおぴん家においては、おっさんの実姉が同居していた。
夢と希望はそもそも保証の範疇にはなかったが、オプションとしての家事負担は、非常にありがたかった。
……過去形なのは、意図的である。
何故ならば、去る2月2日の朝にお出かけしたまま、未だ、帰宅の気配がないからだ。
たまに短いメールは来ているので、どうやら無事ではいるらしい。
まあ、そっちはそれとして、我が家には、未然の同居問題が保留されている。
ぴーちゃん、である。
クロちゃんとの同居の事ではない。
そもそも、それは論外だ。
問題なのは、ぴーちゃんと、おっさんの同居なのである。
ぴーちゃんの凶暴さについては、もはや説明するまでもあるまい。
おっさんはと言えば、特に凶暴という訳ではないのだが、男性、というか幼男児によくある「好きな子を構いすぎる」という難儀な性癖を未だに引きずっている○十歳児なのである。
いじりまくっても、クロちゃんごとき矮小な存在であれば、おっさんは人類の末席に属しながらもかろうじて優位に立てる。
だが、ぴーちゃんは違う。
凶暴にして強固、そして、もしかすると多分、おっさんよりも賢い。
だが○十歳児としては、優劣にかかわらず毛のある生き物はどうあってもモフらずにはいられない。
その結果ここに、またしても深くて暗い河が生じてしまうのである。
河だけならいいが、そこに流血も生じるのが困る。
ちょっと人類としてどうかとも思うが、そこのところを酌んで、理性で踏み止まるようなおっさんではない。
有体に言えば、懲りない。
おっさんが成人比1/3サイズくらいの小児であれば、らおぴんがブチのめせばそれで済む話なのだが、小柄ながらにおっさんは、図体だけは一応、成人男性だ。
とにかく、女性としては破格にパワフルだと他称されるらおぴんと言えども、おっさんの制御は困難なのだ。
来るべきカタルシス、
怪獣総進撃に備えて、
・・・・・・とりあえず、今できることは、何もない。




