2019/6/4 簡易巣立ち
2019/6/4
火曜日。
昨夜、らおぴんの帰宅に合わせて一旦クロちゃんを起こし、巣箱から出して夜を越させるようにした。
簡易巣立ちである。
その辺のモノをつついて遊ぶ様子も見受けられたので、
少しでも活動範囲を広げる事が大切だ。
さて、
巣立ちは良いが、この先はどうしよう?
街なかで、庭というモノがない我が家。
広めの地下室はあるが、まるっきり陽の目を見ない部屋は、ちょっとアカンやろ。
ベランダは、現状では、炎天下の日中ときた日には、蒸し鳥ができあがりかねない暑さだ。
そういえば。
猫を保護したときのペットサークルがあったなあ。
あれなら、まあまあ羽根くらいは広げられるか。
処分に困ってたコピー機の台が、置くのにちょうど良いサイズだな。
ベランダも、屋根を作ろうと思ってパイプ廃材をもらってきてあるから、散歩用の小屋くらいは作っても良いかも。
小屋と言えば、
以前、羽根の折れたヒヨドリを保護した事があった。
自力でエサをたべられるようになってから、ちょっと広い環境に置いてあげたくて、実家にある大きめの鳥籠をもらいに行ったのだが。
両親、ヒヨドリに一目惚れ。
結局、そのまま預けて帰って……しばらく後。
様子を見に立ち寄ると、
「今日は天気がいいから、庭にいるよ」
なんと。
小学校なんかにあるような、巨大な鳥小屋が実家の庭に出現していた。
その中に、ぬくぬく座っている、飛べない小さなヒヨドリ。
両親によると、枝を飛び渡る程度には飛べるので、
アウトドア気分を味わえるようにと、小屋を自作したらしい。
「マジか……、誰か止める奴はおらんかったんか……」
おもわず、そうつぶやいていた、うちのおっさん。
まあ、そうだな。
普通は作らないよね、これは。
なんといっても、らおぴんがかつていたいけなガキだった頃、
「小鳥を飼いたい!」と言ったら、
出張先から何故かアヒルのヒナを買って帰ってきた父だから。
特急列車の中で、箱から次々顔を出すヒナを、
もぐら叩き状態であやしながらの道中だったそうな。
小鳥を連れて帰る、と電話で聞いていたらおぴん達は、てっきりインコか文鳥だと思って天袋なども閉め、飛んで逃げないように万全の構えで待っていたものだ。
飛ぶどころか、
箱から、水掻きのついた黄色い物体が転がり出した時の部屋の空気を、
まあ、ちょっと想像してみてほしい。
らおぴんの「小鳥基準」のルーツは、そこいらへんに発する。




