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隕石!?
氷になって、もうどのくらい経っただろうか。
なんか宇宙で過ごした時間よりも長く、ここにいる気がする。
感覚は崩壊してて使い物にならないが、身体のほうはしっかりと数えているようだ。
それによると、47憶1100万年が経過しているらしい。
そんなことを考えているとき、惑星の地殻変動とは違った「何か」が迫っていることを察知した。
次の瞬間、これまで感じたことのない衝撃が身体に加わった。
『お…ごっ…ゔ』
とんでもない加速度と温度により、水に戻った俺はあっという間に惑星の重力圏を突破していた。
ぎりぎり残った意識の中で見ると、惑星の表面には巨大なクレーターが出来上がっていた。
おそらく隕石の落下によって吹き飛ばされたのだろう。
その証拠に俺の周りには岩石などが一緒に浮いていた。
このような隕石などによって宇宙空間に飛ばされるのを弾丸パンスペルミアと呼ばれ、地球の場合およそ40万Gほどの力が必要だといわれている。
俺は水素原子に転生して、初めて気絶した。