表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら水素原子ってどういうことですか!?  作者: 紫 和春


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/13

終焉!?

 何度目かの宇宙放浪が始まった。


 とは言っても、特に何かあるわけでもなく、これまで通りのふらり旅である。


 星雲に突っ込んでいったり、主星を持たない浮遊遊星に捕らわれたりしていた。


 そうして過ごすことおよそ5000兆年。


 俺は野生のブラックホールと遭遇した。


 もちろんそれから逃れられるわけもなく、少しずつ、着実に吸い込まれていく。


『ここが俺の死に場所か…』


 ブラックホールに落ちるとどうなるか分からない。


 その場所は現代物理学が通用しない未知の領域だ。


 だんだん落ちていくのを感じる。


 おそらく良くても原子自体が崩壊するぐらいだろうけど、そうだとしても一体どうなるのか。


 身体にかかる重力が強くなっていく。


 引き裂かれそうな感覚が覆いつくし、視界全体が黒色に塗りつぶされる。


 事象の地平面が近づいていた。


 そうして視界が暗転し、身体がバラバラになっていく。


 原子の崩壊である。


 思い返せば悪くない水素人生だったなと思う。


 そして、俺の意識は遠退いていった。


 ……


 身体に暖かみを感じる。


 それはなんだか懐かしい感じだった。


『って熱うぅぅぅ!!』


 完全に目覚めた。


 そして身体の変化に気付く。


 陽子2個と中性子2個、そして電子が2個で構成された原子。


 ヘリウム原子である。


『今度は転生したらヘリウム原子ってどういうことだよ!?』


 俺の宇宙放浪記はまだ続くようだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 水素として宇宙を巡る設定が面白かったです。
2021/03/28 14:26 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ