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 第5話: 出版社に入社しよう!(2) ~ブーストかけてやんよ!~

 この物語はフィクションです。

 実在する人物、出版社とは関係がありません。


 ルールを守って、楽しく執筆(デュエル)

 さあ、前回は、出版社に入社するメリットとして、

 その出版社の傾向が掴みやすくなり、

 選考されやすくなることをお伝えしました。


 しか~し!?

 実は、出版社に入社することには、

 それ以上のメリットが、あるのですよ!?

(むしろ、そっちが本命というか!?)


 まあ、まずは、騙されたと思って、

 出版社に入社してみましょう!


 いや『してみましょう』と軽い気持ちで入社できる出版社なんて

 現実にはありませんがね……

 どこの出版社も、採用は厳しくて……

 それについては後ほど……(覚えていたら)



 ともかく!

 出版社で仕事をしていると、

 ある日、上司の方から声をかけられるそうです……?


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


「君、たしか履歴書に、執筆活動と書いていたね?」


「は、はい……!

 しゅ、趣味で小説書いてまして……

 残念ながら、どこにも入賞したことないんですけど……」


「それなら、どうだい?

 ちょっとエッセイでも書いてみないか?」


「ええ、いいんですか!?

 はい、よろこんで!」


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


 そうやって、初めはエッセイなど、

 ちょっとした文章とかしか任せてもらえないのですが、

 入社して何年も仕事をしていくうちに、

 ちょっとずつ執筆関連の大きな仕事を任せてもらえるようになります……


 そして、最終的に、会社の後押しで

 小説を書かせてもらえるようになり、小説家デビューを……!


 はい、このルート、

 こんな感じで小説家になれます!

 結構、トントン拍子みたいですよね!

(トントン拍子とは言っていない)


 いや、勿論、その過程で会社から独立して

 執筆に専念しちゃう人もいるんですが……


 いる、っていうか、いたですね。

 過去形です。


 今の時代は……

 出版社から完全に独立しちゃうのは、

 ちょっと勿体ないかなと思います……?


 だって……?


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


 さて、

 出版社の編集となって、何年も頑張ったあなたは、

 苦節何年目かで、ようやく小説家の話が舞い込んで来ました!


「さて、いよいよ、君を小説家として

 デビューさせてやろうと思うのだが……」


「はい! ありがとうございます!

 子供の頃からの夢だったので感無量です!」


「うん、そうか……! それはよかったな!

 だが、我々も慈善事業を

 やっているわけではないのだよ……

 君はよくやってくれていると思うが、

 会社は、君の夢を叶えるために

 あるのではない……わかるね?」


「と、言いますと?」


「君、一人の人間を小説家にするのに、

 どれだけの投資がいるか知っているか?

 ん? 200万? 300万?

 甘い甘い! 億単位だよ……!

 まあ、それはいい……

 とにかくだ! それだけ投資が要るのだから

 会社の方でも、投資に見合うだけの人物を

 小説家にしたいわけだよ……!」


「は、はあ……」


「つまり、だ!

 君は、小説家になるためには、

 実績を出さないといけない!

 上が納得いくような数字を出すんだ!」


「え? え? は、はい……!」


「はははは! そう縮こまるな!

 最近『小説家になろう!』というサイトがあるのは、

 知っているかね?」


「え? あ、はい!

 私もよく読むもので……!」


「よし、なら話は早い!

 あそこでランキングに載るなり、

 アクセス数を稼ぐなりして実績をつくれ!

 上が納得する数字を叩き出すんだ!」


「え? ちょ……!?

 いえ、やらせていただきますけど……

 お言葉ですが……

 あそこ、そう簡単にいきませんよ?」


 そう、彼は何年か前まで、

 数年に渡って『小説家になろう』に投稿していた。

 だが、結果は泣かず飛ばず……

 小説家になれるわけもなく……


 というか、そこで小説家になれなかったから

 この出版社に入社したのだった……!


「ははは! なぁに、心配するな……!

 【ブースト】は、かけてやるから……!

 なあ?」


「え?」


「そうだなあ……1ヵ月ぐらいでいいかな?

 あまりやり過ぎても、目立ってしまって

 他の出版社に君が目をつけられるかもしれんし……

 引き抜きなんてされたら敵わん!」


「え? な、何を言って……?」


「ああ! いい! 気にするな!

 君が知らないのなら、知らなくていいことだ!

 むしろ、知らない方が、自作自演を疑われなくていい!

 あ、その代わり、毎日投稿しろよ?

 できれば、毎日2話以上投稿しろ!

 毎日書いてないのに、ブーストかけたら

 目立ってしまうからな!」


(どういうことなんだ……?)


 そして、作家志望の人は、

 作品を投稿して驚くことになる……


 今まで見たことのない額のポイントが

 投稿初日にして付いたからだ……!?


「す、すごい……!

 1日で3000ポイントもついてる!

 信じられない!

 今まで1日の最高は30ポイントだったのに!?」


 そして、あれよあれよと言うまま、

 その月の月間ランキングにランクイン……


 そして、出版社から声をかけられた、という形で

 その作品は書籍化するのであった……!


 もちろん、その出版社っていうのは、

 作家志望の人が入社していた会社ね?


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


 あ、これ、妄想ですからね~? うふふ!

 本気にしちゃダメよ?


 いやあ、世の中すごいですよねえ!

 出版社を味方につけただけで、

 何故か偶然、何百~何千というポイントが1日でつくのですから!


 何でそんなにポイントつくのか、

 作家になったことのない作者には、サッパリです! うふふ!


 そして、これこそが!

 小説家になるために、『出版社に入社しよう!』が

 最適ルートとなる理由です!


 何せ、出版社がバックアップしてくれるので、

 まず間違いなく小説家になれます! うひゃあ!?



 あ、フィクションですからね~!

 本気にしないで下さいね~?

 作者の妄想ですからね~?


 ここで一旦切りま~す!

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