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織田の血

「さて、難癖をつけに行くか」

「ずいぶん楽しそうな事、慶次郎さんと会えればいいですね」

ずいぶん前に直江と共に米沢に行ったと聞いていたのですこし懐かしくもなりながら大坂を出発して米沢へ向かう、途中岐阜によると秀信に面会を求める。

「大叔父、いかがなされた」

三法師の頃から良いところのお坊っちゃんが抜けていない、

「最近きな臭くなってきたのでな、織田を残すために助言をしに来ただけだよ」

秀信は面倒くさそうな顔をしたので、

「餌につられるな、そうすれば何とかなる」

なんとかって何っていう顔で黙っているので、

「もし喧嘩売るなら痛めつけるけどごめんなさいするならまあ許すからよろしく」

秀信からすれば相変わらず変な大叔父であり煙たい存在で一方的に言うと江戸に向かった。


「兄上、お久しぶりです」

弟の利勝(土井)が出迎えてくれる。

「元気そうで何より、上杉攻めの準備は滞りなく済ませているか」

「問題なく、兄上自ら向かわれるとは上杉をよほど潰したいと」

「上杉と言うか兼続を含む古い考えを持ったものを大国としてのさばらせぬわけにいかぬと言うことだ」

「確かに独善的で古い考え方しか出来ぬ者達ですからね、しかしそれを言うと福島やその他にもおり尽きないのでは」

自分には出来すぎた弟である利勝は一方的な考えではなく公正を重んじており会うたびに色々話をすると暴走しようよする自分に諭させてくれる。

「確かにな、徳川幕府が出来るにあたりその辺りを排除したい」

「隠居したじい、よう帰ってきた」

後ろから声がかけられ平伏する。

「よいよい利勝とわしだけだかたくせぬでも」

顔をあげると秀忠でありこの言い方も猫をかぶっておりそのうちはがしてやろうと思いながら、

「二代目将軍様、江戸城の改築順調そうで何よりですが」

いきなり言われて隠そうとする感情が嬉しさのあまりこぼれそうになる。

「何をいきなり、豊臣家があるのにいたずらに言うで無いぞ」

「それをどうにかするためにじいが悪巧みをしており利勝に注意されておったところです」

「上杉征伐は決まったようなのだな、じいから何かあるか」

家臣に意見を言わすと言う家康を真似することに感心しながら、

「上杉はおまけです、二代目にはその後に起こることで大事の前の小事を気になさらず、特に狸には」

「わかっておる任せておけ」

「それとじいがいる限り秀忠殿を二代目とさせていただきます」

隠しきれない顔色をおさえるため秀忠はあわてて出ていった。

「兄上困ります」

「いやぁすまない、だが言ったことは本当だから頼むぞ利勝」

そらから少し話をして江戸城からでると義光(最上)と顔をあわせた。


「中根殿にはご機嫌うるわしく」

政宗の件で言いたいことをしたので警戒されている。

「最上殿、今回の上杉に対する備え、上杉を押し止めれば功大とするから頼むぞ、ただし甥は役にたたぬと思う、死守して直江を遅滞させれば状況は一気に変わる頼むぞ」

「中根殿それはいかように」

「上杉はおまけ、西で三成が動こうその間だけだ」

私が軽く言うが義光にとっては上杉に飛び地の庄内上杉と領地を挟まれており政宗が宛に出来ないと言われて顔を青くして山形城へと兵をまとめるかとか呟いていってしまった。


さてと思いながらまこと合流して進む、

「そうそう江戸の吉原も場所も決めて後は許可を得ればと言うことですよ」

江戸にも当然吉原が出来るので家康と関東総奉行の正信に許可をとらねばと思いながら小太郎と話ながら北へと向かった。

「しかし東海に比べれば土地は痩せてるかな」

「整備されてない土地も未々ありましょう」

「幕府を開いてからでしょ」

まこと小太郎と話ながら宇都宮を抜けさらに上に向かい途中で家康からの使者に合流して米沢の城に入った。


先ずは同行している使者がそれぞれに言う、

「勝手に城の改修等を進めておられるが敵対と考えられる。その件について直ちに上洛し説明を求める」

そう言うと無口な景勝の代わりに兼続が、

「城を直し何時でも戦いに準備するは武士のたしなみ」

使者がやり込められるのを見て私言い始める。

「たしなみと言われるが庄内新道と言う物を朝日連峰に造り軍事物資等を送る事をしているが明らかに最上に敵対すると言って良いと思われる。言い訳は京で聞くのみ」

この場で聞く耳持たぬ態度で一方的に言う、

「そして兵糧を半分残していく習いを無視して当主に了解もえずに全て運び出したるは奸臣ではないか、租税も臨時で徴収し結果入ってきた堀が重税を課さねばならず領民に負担を与えた。まあこれから上杉が起こす戦いで越後に残した土地にしがみつく蟻に反乱を起こさせるつもりだろうが、いずれにせよ負けたときは自分の首差し出すつもりでいてほしいもの、生き恥をさらしてのうのうとすることの無き様」

「上杉殿も黙っておらずに知らなかったとでも言われたらいかがかな、大老等と息巻いておられるが私からすれば織田の様に土地や民に執着しなければもっとましにせきむがはたされこの様な結果を生まずに済んだはず、兄上が生きておれば武田と共に首を並べてさらされていたであろう」

本能寺がなければ謙信無き後は権六に潰させると兄上が言っていたのを思い出しながら他の使者が顔をひきつらせ、上杉の重臣が怒りで真っ赤にしているのを気にせず言いたい放題言って帰ろうとしながら、

「お前さん達が何を言おうと北条と立場は同じいらぬと言うことだ」

そう言って米沢を出た。


「中根殿、あの言い様は」

「どうせ直江が頭良さそうに言い訳か挑発してこよう、なれば言いたいことを言って戦うのみ、それで上洛したら馬鹿だな誰かにしろ」

関ヶ原のきっかけを起こさせねばと言う気持ちと兼続嫌いが、知勇兼ね備えていると言うが三成と組する私的な理由で30万石に減らされ上杉の家臣に怨嗟の的になったが、後で評価されたのが気に食わないだけといえばだが嫉妬かと言われれば違うといえる。

今回の件は利長の様に回避できるのをしなかった上杉の誇りと言う古くさいのが嫌いなだけというのを考えながら、後世でいう直江状で戦端が開かれ戦いが開かれるのを待つことになる。


「こへいいかがしたか」

ストレスにまっすぐ戻らず天竜の隠れ家に顔を出すとこへいが色黒が薄くなり父親に似て丸くふくよかな姿で苦笑いしている。

「義父が手に入れた砂糖を使ってゆいが色々な物をこさえてくれ食べていたら」

砂糖と喜び琉球の黒砂糖を大量に買い込みケーキまでいかないが色々まこと作ったのをゆいが味をしめ見よう見まねで味見係とかしたこへいがと言う話で、あきれている日和にゆいも夫婦揃ってまあるくなり呆れさせながら程ほどにと言い大坂へ戻った。


「他の者が呆れておったぞ、余りにひどくて直接きいたものは口外しませんと言うくらいに」

「上杉が挑発に乗ってくれなければ上杉も毛利も大国のままですから、まあ個人的に嫌いと言うのが大きいですが決定でしょう」

家康に横で聞いていた正信は呆れながら、

「いい加減年相応と言うのがあろう、使者にもならんことを」

怒られながらも結果を考えればで家康も返答に盛大にわざと怒るかと笑いながら兼続からの返答を待つことにした。


「京極殿、元気そうで何より」

報告が終わり大坂の徳川邸に戻る途中で親族に会う、

「中根殿お久しぶりにございます」

市姉様の娘婿であり非凡だが妹を秀吉の側室に差し出して昇進したと影でさんざん言われた婿だが私とは気が合う、

「今回色々あるが限界まで戦ってもよいが命は捨てるないいな、そうすれば誰にもなにも言われん」

「相変わらず意味不明の助言、わかりました情勢はお知らせします。いざとなればということですな」

決心をした高次はこの後、三成達の情勢を報告して関ヶ原の直前に大津城へこもり数万を間に合わせさせなかった功績を認められたのを思い出しながら健闘を祈り別れた。


徳川邸に戻り家康の部屋の近くに自分の部屋が与えられており縁側に座っていると、

「ほらお帰りになられた」

後ろを振り返ると家康の側室お梶の方がまことともにこちらまで出てきており目の前の庭に敷物を敷いてお茶会を始め、邸にいる側室達も集まり賑やかにしており関ヶ原の前と思えずお梶の方にこちらへと誘われ座る。

「まこ殿には色々面白い話や珍しい食べ物をいただいており中根様がいろいろとと言うことですが」

ゆいがはまった黒砂糖を使ったお菓子を分けたところと言う話で元々この頃はさほど生産しておらず、後年島津が稼ぐ為に奨励と言うか強制的であり秀吉に頼んで奄美大島に土地をもらいお金を払って買っている。

「あまり生産されておらずなかなか難しいですが手に入りましたら」

「何かせっついている見たいで、塩の甘さも霞む甘さですものね」

家康からうまいものと言われ、

「塩にございます。不味くすりのも塩にございます」

と身も蓋もないことを言いきる。

ある意味まこににてさっぱりとして似ているので馬が合うらしい、まこの自由な旅に羨ましさと知識の渇望をと言う訳らしい、

「あまり取るとこえますぞ、好みでしょうが」

家康の好みはふくよかなと言うので側室は皆笑いながらお茶を楽しみ過ごした。


「なにか懸念がるみたいですね」

まこと大坂の街並みを散策して食べ物を調達していると聞かれる。

「懸念と言うか歴史に出てこない影武者の事」

「影武者ってそっくりさん」

移動をするとき数人の影武者を引き連れるのは当たり前で、兄上くらいか使わなかったお陰で狙撃をされたこともあったのだが、

「関ヶ原か大坂の陣の時にそういう話もあったんだよ」

「馬回もいるから」

「そうなんだよな、まああったときに無い方が良いけど」

この話は切り上げあがったばかりの魚等を買い入れ邸に戻り台所を借りるとまこといくつかつくると自室のこの頃未だ珍しいちゃぶ台に並べた。


「鯛の塩焼きとお吸い物、野菜と肉の味噌炒め、野菜のおひたし、玄米ご飯、糠漬け」

食べれるのかと言う量を作ってしまったまこに苦笑いをしながらいただきますをしようとしたら、

「ご飯に呼ばれたぞ」

そこには家康とお梶の方が笑っており、

「お待ちしておりました」

まこがそう言いながら準備していたお茶碗に玄米を盛り付けて差し出した。

「まったく女房と言うものは、少し味が濃いので口に合いますかな」

上座を譲りちゃぶ台にそれぞれの夫婦が座った。

「これはお梶が言う塩の美味しさよのう」

塩加減は少し多かったが家康は汗をかいたのかちょうど良いと、

「城の賄いの質を上げてくださいまし、このようなのが食事と言うものです」

「江戸ではない無理言うな、大坂の吟味役も頑張っておろうが」

「そうですよ、私達2人だからこそです。江戸に戻るまではですよお梶の方様」

「まこ殿、そちは2人でいいのう大坂に来れば側室も減りと思うたが忙しくて中々」

嫉妬をわざと家康に見せるが家康も老の域なので、

「困っておろう、遊びが過ぎるぞお梶よ」

わざと家康の膝をつねるお梶にそう言いながら食事を楽しみ、

「何かあれば頼むぞ」

それ死亡フラグ、そう言いたいのを我慢しながら華やかな夜はふけていった。



「直江の書状、馬鹿にするにもほどがあります」

「まるで我々が原因と言っている様な言いざま、許せぬ」

「大老どうしなれば聞く耳無いと」

家康に書状が届くのと同じく各大名や奉行にも届けられその内容を見た家康の家臣は怒り家康に上杉討伐を進言してくる。

「皆の気持ちはわかった。なにか事情があろうそういきりたつな」

一番に怒る筈の家康が皆をなだめようとしており、逆にそれ程の怒りをと言うことで準備に入り豊臣家からも軍資金と渡された。

「上杉はいたずらに乱を起こそうとしており上洛を拒否して兵を集めておる。豊臣家をあずかる者として見過ごすわけにはいかぬ」

家康が言うのを秀家(宇喜多)が苦々しい顔で露骨に見ているが気にせず命令していく、出陣の命令を大名に伝え終わると江戸に集結せよとふれをだし家康も移動が決まった。

「その方無理はするな待っているぞ」

それだけ言うと大坂を出発して東へと進軍を開始した。



家康が不在となると早速動き出す。

先ずは宇喜多秀家が豊国神社に参詣しておりそれを冷ややかに聞きながら、三成以外の3奉行が某議を持っているのを小太郎の配下が伝えてくる。

「こう言うことは聞かれないようにしてほしいな」

そう言いながらわざと親戚である正家(長束)に面会を求める。

「何か御用でしょうか中根殿」

やけによそよそしく対応しているので、

「いやなに義兄である忠勝殿から様子を気にしてやれと、悲しませることは無いとは思いますがね」

反応を見ずに忙しいところすまないと言いながら早々に退散してしまうと正家はあわてて他の奉行と秀家を呼び出してこの事を伝えたが秀家が、

「何を弱気な、今決起すれば上杉と東西から家康を挟撃出来る好機ではないか」

小太郎からの話を聞きながら、

「確かに挟撃だけど距離がありすぎて連絡も直接できないのに言葉だけでよういうわ」

飛脚か馬で敵国領内の間道を抜けていくのは小太郎達の河原の民や山の民等のつながりがなければ難しい、報告では三成にもやっと使者が向かい即日大坂にと言うことらしく私は奉行に再度訪ねる。

「聞くところによると大老の赦し無く三成を呼び出そうとしていると聞いたがまことか」

「いや、それは何かの間違いでは」

増田がそう言ってとぼけるが正家は顔に出てる。

「いずれにせよ奉行が勝手に大名と連絡を取り合うのはいかがかと思うが毛利も含めて」

この時点で毛利にすでに奉行衆が上洛を要請しており輝元も承諾してすぐに動き始めていると聞いているのであまり問い詰めず徳川邸に戻って大坂を抜け出す準備に入った。


「そう言えば人質を取ろうとしてガラシャ夫人が亡くなったのって」

「そういう話もあったね、何かあれば逃げずに死ねと忠興(細川)も無茶を言う、もう一発ぶっ叩いてやるかな」

「そんな男の事はどうでも良いからガラシャ夫人を助けられないのかな」

確かに助けられない事もないけど、

「あのキンカン頭の頑固がそのまま似た性格なんだよな手紙は出してみるけど同意しないと思うよ」

あの美しい顔で眉間にシワを寄せ怒ると般若並みに怖いのを一度見たことがあり似た者夫婦になりつつあるなと思いながらも兄上の敵の親族としては特には無いので書状をしたため小太郎にこっそりと渡させた。

「拒否だよねやっぱり」

返答はすぐに明確にありまこもあららと言う顔で納得しながら明日入城してくる輝元に、

「両川に助けられなければ何もできん当主は所領安堵してほしくばおとなしく西の丸にこもっておれ」

それだけ書いたのを机の上に置いて翌日人質を取るため急襲してきた西軍経由でと言うことになった。


「このまま紀州周りで尾張まで向かう」

大坂を船で離れて向かう、東へは表だっては西軍が関をもうけて東へと向かう筈の大名を止めて脅迫して西軍につくようにと工作しており、それを避けるために海沿いに向かい早々に正則(福島)の清洲城へと入った。

「中根様」

正則の側近である足立が驚きながら出迎えてくれる。

「西からの人の流れが止まっておろう、三成達が兵をあげたわ」

東海道の街道筋である清洲は人の出入りがあるが西からのは昨日から少なくなっているはずと聞く、

「確かに、直ぐに兵を集め国境を固めます」

ここを西軍に押さえられれば兵の移動が阻害されて関ヶ原どころではないので家康から正則に話をしてもらい正則が戻るまで私が軍監として入り防備を固めた。


「早速きおったか三成め」

使者が現れ足立と共に会うことにする。

足立が挨拶をし私は無言で座っており私を気にしながらも、

「福島家は太閤殿下の恩顧がありましょう、勝利の暁には尾張と岐阜を与えましょう」

大盤振る舞いもはなはなしいなと思いながら使者の口上を聞く、

「秀頼様も総大将として出陣なさる予定だ」

私は横で話を聞きながら鼻で笑うと使者はこの者はと聞いてきた。

「信照だ、その方嘘ばかりよういうわ、秀信にも岐阜尾張をと約束しているではないか、それと豊臣家は家臣の争いに中立を保つと淀殿がこの様にして一筆もらうておる」

信照と言われて首をかしげるので織田家筆頭だ、知らんのか田舎ものめ、

そう言うとあわてて平伏して三成の元へ戻っていった。

「戻られたのですか」

足立が驚き聞くので、

「この戦いの間だけ、言わんでよい」

三成の密使があわてて出ていくのをほっておいて足立と話をした。


「大和から伊勢方面に西軍が侵攻しております」

小太郎の報告に私は直ぐに足立へ知らせ、あわせて秀信に挑発の手紙を正則の名でださせ数日、私が知らせた早馬で知らせを受けた正則が清洲へと戻ってきた。

「ようもどってきたな、秀信は挑発しておいたからその方の得意な野戦で決着がつこう」

輝政(池田)や一豊(山内)と共に正則が戻ってきており足立の準備していた兵を合流させ2万程で岐阜へ向かう、

「小太郎、秀信に私が間道から側面をつくと噂を流せ」

ここで兵の損耗は避けたいので秀信には遊軍に対応するためただでさえ少ない兵を分散させることになった。


「かまわぬ、戦意を消失させるつもりで徹底的に行え」

軍議が開かれ私は織田を気にする者にそう伝える。

秀信は分散させており木曽川を防衛に使ってはいるが5千にもみたない兵で迎撃をしており頑張ってはいるが夕方までに決着がついて退却を始めた。

私は準備していた通り昔も稲葉山と呼ばれた頃に入った瑞竜寺山へと徳川の旗をたてると威嚇し翌日池田や福島勢が攻める。

秀信は耐えられるはずもなく私に泣きついてきた。

「大叔父、申し訳ありませぬ」

「うるさい、爺のたわごとと思うておったろう、これで織田家は消えた。信秀、信長からの家がな」

そう言うとうなだれてしまい後は任せた。


岐阜を落としたことにより三成の考えを潰してしまった。

伊勢志摩と岐阜を押さえて清洲を押さえられればなかなか難しい状況だが清洲も岐阜も取られ大垣城を取られれば佐和山が危うくなり前に出ざるおえない関ヶ原となり大きな目標がようやくと安心してしまいそうなのを気を引き締める。

家康からは到着まで戦端を開くなと使者が来ていたので大垣城を攻めつつ関ヶ原に入った。


「数日で内府殿が到着と言うことだがこの展開は」

さすが輝政(池田)、後年ドイツの将校が関ヶ原の陣形を見て三成の勝利を確信していたのと同じことを言う、

「鶴翼で我らを封じ込めようとしておる。治部(三成)め戦いの機先を征したか」

感心していると正則が、

「何をいっておる。戦争下手の臆病者に何ができる」

「じゃが左近(島)がおる」

「そんな羽食い破るのみ」

正則が言いきり家康を待つことになった。


それから次々と着陣していくのを眺めながら小太郎に、

「すまぬがこへいを近くまで呼んでくれぬか、何もなければ良いが虫が騒いでな」

癇の虫が騒いで体が落ち着かないのを気にしながらこれから始まる事に少しずつ高揚しながらすごした。

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