表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/40

殺しの目

 ロンド司令部が有名なロンドだが、セラテシムン首都だけあって衣食住が充実している。ロンドデパートは、ロイズデパートの二倍の大きさを誇り、街のあちらこちらにあるホテルも豪華である。国内外からの観光者が集まるため、バスやタクシー等の公共交通機関も充実している。


「リイムからロンドまで来たけどどうしたい?」


「ロンドは地元だし特別感ないね。首都だから人通りも多いし、大体の施設も混んでるでしょ」


「きゅうちゃんとソアは?」


「きゅうちゃんもリームクンと同意見だきゅう」


「取り敢えずホテルの部屋を取るんじゃ。部屋がなくなってしまうのじゃ」


「それもそうだな。それじゃ……あそこに行ってみよう」


「部屋取りは任せるのじゃ。妾はちょいとフラつく」


「分かったよ。気を付けなよ?」


「エクスに心配されるとは幸せじゃ。それだけで無事が約束されたようなものじゃ」


 三人に手を振って歩き出すソア。街中の人混みに紛れて消えていく。ソアの後ろ姿を見送ったエクスとリームはホテルに向かおうとするが、きゅうちゃんはソアが消えた方向を見つめて立ったまま。


「二人はホテルに行ってきゅう。きゅうちゃんは空気を吸ってくるきゅう」


「分かったよ。きゅうちゃんなら心配は要らないよな」


「きゅうちゃんも心配してきゅう」


「あはは! 気を付けてよ」


「ありがとうきゅう!」


 きゅうちゃんも人混みの中へと消えていく。騒がしい人混みの中を、仮面を着けて静かに。


※ ※ ※


「ターゲットが動き出した」


「隙を突いて処す。ヘマすんじゃない」


「やり方は問わない。こっちの証拠は残すな」


「それはこっちの台詞だ」


 ビルの屋上から地上を見ている二人組。その二人組に迫る一人の少女。黒髪に褐色の少女。


「油断は禁物じゃ。まだ確証はないんじゃから。それに只者ではない。ターゲットでなくても、じゃ」


「漸く合流か」


「ソア」


 二人組の視界に映るのはソアであった。目付きは鋭い。まるで殺しの目をしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ