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95.世界樹攻略開始

活動報告使い始めました

新作についてちょっと載せてるので、よければ見てってください


 世界樹の大門前。

 準備を終えた私たちはそこに集合していた。


「準備はいいかのぅ?」


「ん、大丈夫」


「私も準備万端だよ」


「あぁ、大丈夫だ」


「では。開けるのじゃ」


 ロベリアが世界樹の大門に手をかけゆっくりと開いていく。見た目重そうな大門を見た目華奢なロベリアが片手で開いていく光景に世界樹の周りに集まっていた聖職者たちが驚きの声を上げる。


 今、この広場には教会中の聖職者が集まっているらしい。

 さっきあのおじいさんがそういっていた。

 こんなこと今まで起きたことなかったのでみんな興味津々なのだと、あのおじいさんが言っていた。


 この中で私と同じくらい背が低いロベリアだが、一番強そうなゼロの何倍も強く私たちの中で一番強いということを知らないあの人たちが驚くのは仕方ない。


 私も普通の人たちと比べれば化け物と呼ばれてもいいくらい強くはなったが、いまだにロベリアにも追いつけず、クロには天と地ほどの差が開いている。

 一番クロに近い存在ということにちょっと妬いてしまうが、いつか追い抜けばいいだけのこと。


 扉を開いたロベリアは慎重に世界樹の中に入っていく。

 とても長い時間を生きているロベリアでもこの現象のことを知らないなしく、ここから先何が起こってもおかしくないのだ。


 例えばロベリアをも超える敵の存在とか。

 そんな敵が現れないことを願いながら残った私たちも大門を潜る。


 大門を開いても中は闇に閉ざされており、中を窺うことはできなかった。しかし、一歩足を踏み入れた瞬間目の前に真っ白な世界が広がり、唐突な衝撃波が襲い掛かった。


「っ、な、何ッ!?」


 体制を整え着地した私は周囲を見渡す。


「スズっ!敵じゃ!急ぎ戦闘態勢を整えよ!」


 先に世界樹の中に入っていたロベリアが白く、翼を生やした敵と戦っていた。

 その白い人型は武器を持たずに拳でロベリアに襲い掛かっている。

 その拳の攻撃をロベリアは少し慌てた様子で凌いでいた。


「敵の強さは!?」


 私の次に入ってきたミサキも現状を理解し、杖を構えながらロベリアに問う。


「そこまで強くはない。お主らでも協力すれば倒せるレベルじゃ。じゃが、妾とは属性の相性が悪そうじゃ」


 確かロベリアは邪だったからその対象と言えば聖?


「妾にできるのは攻撃は防ぐぐらいじゃ。妾の攻撃はあまり効果はないじゃからな」


「分かった。私たちが、倒す」


「援護は任せて!」


「我もロベリア殿と盾役をしよう」


「んっ」


 戦闘を始める前にほかの敵がいないか探してみるが、見つからない。今の敵はこの白い翼の生えた人型だけ。


「ふっ!!」


 腰に提げた短剣を抜き放ち、ロベリアに猛攻を仕掛けている人型にタイミングを見計らい斬撃を放つ。


「っ、は、やいっ」


 今の私は白狐憑依の影響かステータスが軒並み上がっていた。

 数値も2000を超えて3000に近づいている。

 そんな私でも早く感じてしまう速さで人型は動き回っている。


 これだとミサキたちはきついかも。

 まぁ、ミサキならどうにでもできるよね。


 異常者クロの幼馴染であるミサキは侮れない。

 少しステータスが開いていてもミサキにはだれにも負けない魔術の腕があるし。


「スズっ!」


 ミサキの声を聞きすっと体を逸らせば、そこを猛スピードで風の刃が通り過ぎていく。

 私の背後から突然現れたその刃に人型は一瞬対応が遅れ、その体に傷をつける。


 血は出ない。でも確かにダメージは入っているようだ。

 再生もしない。

 恐らくこの敵の脅威は私も追いつけないスピードと、ゼロを勝る膂力、ロベリアの攻撃を弱体化させる属性ぐらい。


 これなら、いける!


 ロベリアとゼロが敵の攻撃を捌き、私が隙をついてダメージを与え、私が作った隙をミサキが的確に突く。

 敵に体力というものはないらしく、終始スピードが落ちることはなかった。


 でも、それでも私たちの勝ち。


「ッッ!!!」


 私の一閃が敵の首を斬り落とす。


 試練に挑戦して最初の戦闘でこれ。

 気合を入れて頑張ろう。






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