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90.神創国へ

短いです


「デニス様、報告です。タイチ様に続きシンドウ様も行方が分からなくなりました」


「どういうことだ。なぜ今になって勇者が消える?何か手掛かりは見つかってないのか?」


「……今のところ何も手掛かりは見つかってません」


 どうなっているんだ。折角戦争も終わらせたって言うのに帰ってきたら王都は崩壊、更に突然勇者が二名消失するなんて。


 また何か起こっているのか?


「デニスさん。五十嵐君はまだ見つからないんですか?それと倉山君も」


「カオルか。まだタイチ達は見つかっていないみたいだ。どこに行ったんだか……」


「デニス様、王都の生き残りを纏めていたという人物に来ていただきました」


「分かった、通してくれ」


「はい」


 崩壊したこの王都で生き残った民衆を束ねていたという冒険者の名はアハドというらしい。

 教会に仕掛けられていた結界装置で腐人の侵入を防ぎ、戦えない女子供を守っていたという。

 なぜか虐殺されている腐人について何か知っているかもしれない。


コンコン


 ドアをノックされる。例の冒険者とやらが来たのだろう。


「どうぞ」


「失礼します」


 冒険者にしては礼儀正しい奴だ。


 入ってきたのは二十代後半の男だ。冒険者にしては優しそうな面をしているが、かなりの手練れのようだ。


「お前がアハドという冒険者か?」


「はい、そうです」


「あぁ、敬語はいらん。そういうか達苦しいのは組織の中だけで十分だ」


「そうか、なら気楽にしゃべらせてもらうよ」


「早速だが今の状況について聞きたいんだ」


「どんなことを聞きたいんだ?」


「まず、何故この王都を壊し回っていた腐人たちが殺されているんだ?もしかしてお前たちが殺ったのか?」


「いや、俺たちだけで王都全体に蔓延っていた腐人を殲滅するのは流石に無理だ。まぁ数体なら俺たちが殺ったが他のは全て俺の知人が殺ってくれた」


「知人?」


「あぁ、クロって名前なんだが冒険者をしている」


「クロ?クロだと?」


「あ、あぁ。クロだが」


「黒髪黒目でぼろいローブをきた十代後半の男か?傍に狐人族とオッドアイの金髪少女と黒髪の少女、あと全身を漆黒の鎧で包んだ大男がいたりするか?」


「その通りだが、もしかしてクロのことを知ってるのか?」


「知ってるってか。今回の戦争で知り合ったんだ。その時は王都には来ないとか言っていたんだが、そうかこっちに来てくれたのか」


 どんな心変わりがあったのかは知らないが、彼奴がきてくれたおかげで住人全滅なんてことにならずに済んだ。


 またあいつに助けられたのか。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 のんびりと踏み固められた道を歩きながら俺たちは進んでいた。


「結構歩いたな。神創国はもう少しだったか?」


「そうじゃのぅ。このスペースで進むのならあと1日もすれば着くじゃろう」


「走ら、ないの?」


「俺たちが走ったらすぐに着いちまうだろ?」


 それじゃ面白くない。

 己の力で暴れるのもいいが、のんびり歩いて旅を楽しむのもまた一興。


 目指すは神創国。

 そこの首都に根を張っている世界樹を見るために。


 のんびりゆっくりと道を進んでいく。

シンドウって覚えていますか?

地球でクロをイジメていた主犯の倉山進藤です


次回から神創国です

段々と終わりへと近づいていきますね


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