78.新天地へ
短い、かなり短いです
すいません
「では今から第三回次どこに行こうか会議を始める」
「なんで、第、三回?」
「ヒモトの時と魔国に行くので二回。だから今回は第三回だ」
「魔国に行こうっていうのはクロ君が一人で決めてたよね?」
「いいんだよ細かいことは。会議ってのもちょっとしたノリでやっただけだし」
魔国のある王城の一室に集まった俺たちは次に何処へ向かうかを考えていた。魔国での用事はもう済んだのでここに用はないのだ。なので世界を見て回ろうかと思ったのだ。
「それで一つ俺から提案がある。神創国に行ってみないか?」
「いいと、思う」
「クロ君が行きたいなら私もそこに行きたい!」
「妾はどこかに行きたいというものがないからクロノ意見でいいのじゃ」
「我は主の従者。主が神創国に行くのならばついていくまで」
「…………おまえらもうちょい自分の意見ってのを持てよ」
まぁ反対意見がないのなら行き先は神創国でいいか。
「ところで、クロ。どうして、そこに行きたい、の?」
「あぁ、それはな、世界樹があるからだ」
「世界樹?」
「そう、世界樹。それが見てみたいんだ」
神創国には世界樹と崇められている木があるらしい。世界樹、なんていい響きだ。厨二心旺盛な俺からすれば世界樹という名前はとても心をくすぐられるのだ。
「クロ君が好きそうなものだね。世界樹って」
「どんななんだろうな。やっぱできいのか?雲とか突き抜けてるんだろうか」
とても気になる。できるなら天辺まで登ってみたいな。
「神創国ってことは宗教が中心になってるのかな?」
「あぁ、なんか世界を作った神を崇めているとか。創造主のことかな?わかるかシルス?」
『はい、神創国が崇めているのは創造主様のことです。ですが崇めているのは創造主様が創った偽の神ですけど』
「偽?」
『仮想の存在ということです。存在はしませんがいると嘘をついているのです』
何故またそんな面倒くさいことを。創造主は何がしたいのかわからんな」
「……シルスと話してるんだろうけどいきなり一人で会話しだすのは怖いね」
「大丈夫、なの?創造主って、色々してきた、人でしょ?」
「人じゃなくて神だけどな」
まぁ実際は神というのも創造主が創ったものなので創造主は神ではないけど今はそこまで詳しい話はいらない。
「大丈夫だろう。何かしてくれば返り討ちにしてやればいい。創造主自体に勝てるかはわからんが手ごまぐらいなら余裕だろう」
あの巨人だってまだ俺にとっては雑魚の内だ。今まで戦ってきた奴らの中では最強だがまだ俺には遠く及ばない。
「んじゃ行先も決まったし今日は解散。出発は明日の早朝。それまでに準備は各々でしとけよ」
「ん」
「はーい」
「わかったのじゃ」
「御意」
さて、待ってろよ世界樹。




