表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/110

7.オークと男女

スズ可愛すぐる

 自己紹介をした後に俺たちは互いについて知るために色々なことを話した。(俺が話せることなんてあんまないから一方的に聞くだけ)


 スズは獣人や人間たちに禁忌として忌み嫌われている事。獣人や人間たちにとってスズ見たいな白髪赤眼のような奴らの事を『禁忌』と言うらしい。


「どうしてクロは禁忌の私を嫌わない?」


「だってそれってアルビノだろ?そういう病気だからな。嫌うも何もねぇだろ。病気なんだから仕方がないだろ」


「ある、びの?」


「あぁ、確かネットで…」


「どうした?」


「…ネットってなんだ?」


 自分で言っといての言葉の意味がわからない。これも消えた記憶なのだろう。


「なんか自分で言っといてその言葉の意味がわからないって変な感じだな。ま、いっか」


「だいじょうぶ?」


「あぁ、なんでもないよ。ま、俺は何故かスズのそれが病気だってわかってるからな、嫌う必要ないな。と言うか普通に綺麗でいいと思うけどな。その白髪と赤眼」


 笑いながら言うとボフッ、と音を立ててスズが真っ赤になる。


「…き、綺麗なんて初めて言われた……」


 そんなスズを見ているとついからかいたくなり、


「お?なんだ照れてんのか?」


 と言うとボフッ、と更に赤くなる。


「て、照れてにゃんか!こ、これは熱いだけ!べ、べつに初めて綺麗って言われたとかクロの笑顔がかっこいいとか思ったわけじゃない!照れてなんかないったらない!」


 あまり喋らなかったスズがここまでの長文を喋った事に驚きながらなんだか癒されて心がゆったりとする。


「はいはい、わかったから。本音が出てるぞって、かっこいいって思ってくれたのか。嬉しいな」


「うぅ…」


 スズが湯気を上げながら顔を隠すように俯く。

 147cmぐらいの小さな体を更に縮めて照れていて、つい抱きしめてやりたくなるが流石にそんなことはしない。


 おい、今ロリコンって言ったやつ、ロリコンの何が悪い!と言うかロリコンってなんだっけ?


「…まいいや」


「?」


「なんでもないさ」


 それから少し話して2人で見張りをスズ、俺の順でする事を決め寝る事にした。


 翌朝、スズの案内で街に向かって歩き出した。



 5時間後。


「な、なぁスズ。流石にこれはおかしくねぇか?」


 俺たちは今道も無く背の高い木の所為で薄暗くなった森の中を歩いていた。


「…。ごめんクロ。道間違えた」


「道間違えたって今まで道って言う道もなかっただろう…」


「…ごめん」


「いや、気にすんな」


 スズの頭を撫でてやる。


「んっ…。…ありがと」


 スズは頭を撫でられるのが好きなようだ。今もさっきまでの落ち込んだ様子から、尻尾をフリフリしながらにへら〜と笑ってる。スズは無表情っぽいが案外表情が出る。そんなスズのを見てるとつい抱きしめたくなってしまい視線をずらし話を振る。


「と言うかよくここまでの方向音痴で旅できてたな」


「街から街に行く間の道は基本一本道だからそれに沿っていけばいい。だから迷うこともそうそうない」


「へぇ。で、いつ頃からわからなくなってたんだ?」


「…時間前」


「?」


「…5時間前」


「…。初めっからじゃねぇか…」


「…」


 スズがまた落ち込み始めたので撫でておく。


「んふっ…」


 尻尾をフリフリしながら笑ってる。


「ま、過ぎちまったもんはしょうがねぇさ。それにちょうどいいとこに人もいたし」


「人?」


 俺は旅の間、前捕まえたリスとヘビと犬から集めた影を使い俺たちから100mほどの距離を散策させていた。そのうちのリスが魔物と戦う人を発見した。


 俺は影が見てるものや臭ってるものなど五感情報を受け取れるため、今リスが見ているものを俺も見ることができる。


 そいつらは2人組の男女だ。1人は男で約180㎝の大剣使いと、もう1人は女で167㎝ぐらいかな、杖を持ってるから魔法使い。


 敵はオークだ。適正レベル20だから今の俺、旅の間に魔物を狩ったおかげで30になった俺にとって楽に狩れる相手だ。


 リスの目を通して鑑定した結果、


 男の方が

 名前{}ジン Lv.18

 女の方が

 名前{}ミーシャLv.17


 このままだと多分ギリギリ押し負ける。


「スズ、今近くで冒険者が戦ってる。かなり苦戦してるっぽいから手伝って道を聞こう」


「わかった」


「こっちだ」


 俺はスズのスピードに合わせながら戦場に向かう。


 もう少しというとこで男がオークにぶっ飛ばされ、オークは持っていた棍棒で女を殴ろうとする。


「すまんスズ、緊急だ。先に行くからこのまま真っ直ぐこい」


 スズが頷くのを見て全速力で走る。


 なんとか女が潰される前にオークと女の間に割り込めオークが振り下ろした棍棒を両手で受け止める。そのまま棍棒を押しのけオークの横っ腹に蹴りを入れ吹き飛ばす。


 女は地面に座り込み涙目になってる。

 その時丁度スズが到着したので女を任せ、腹を抑えて苦しんでるオークに向かいとどめを刺す、前に影を回収できるか確かめると回収できた。そのあと剣で首をはねる。


 そしたら体が軽くなるのを感じる。これはLv.UPの時に感じるものだからまた上がったのだろう。ステータスを見るとLv.が34になっていた。


「上がりすぎだろ…」


 まぁいいか、と思い倒れた男の方に向かう。

 男はそこまで大怪我をしているわけではなかったのでスズにヒールをかけてもらう。


「すまねぇ。助かった」


「いや別にいいさ。俺達はお前らに用があったから助けただけだ」


「よう?」


「道に迷っちまってな。出来れば近くの町に案内してくれるとありがたい」


「そぉか。まぁなんにせよ助かった。それぐらいはさせてもらう。礼だ」


「おぉ。引き受けてくれるか。さんきゅ」


「いや、いいってことよ。それにしてもあんたつえーな。オークを蹴って吹っ飛ばせるとか結構なLv.なんだろうな」


「まぁそんぐらいはな。おいスズ、こいつが案内してくれるそうだ。さっさと街に行こうぜ」


「んっ」


「ん?そいつはもしかして禁忌か?」


 その言葉を聞いた瞬間スズの顔が曇る。


「あぁそうだが何か問題でも?」


「いや、別に。俺たちは禁忌に対してそんな嫌悪はだいちゃぁいない」


「そっか、よかったなスズ。こいつらみたいにお前を嫌がらない奴もいるんだ。だからいちいち気にすんな。お前の髪や目はすごく綺麗なんだから落ち込むことはない」


 スズは顔を赤らめ照れている。すごく可愛い。


「なんだ、あんたら恋人か?」


「ちげぇよ、それを言うならお前だって結構な美人連れてるじゃねぇか」


「あぁん?あいつがか?あいつは見た目美人だが中身は鬼だからな?」


 男がそんなことを言った時女が頭を叩く。


「誰が鬼よ!まったく。さっきは助けてくれて有難う」


 そういって女が頭をさげる。


「いやもういいよ、案内してくれるならそれで」


「任せて」


 女が微笑む。結構な美人だから笑顔もすごく綺麗だ。つい見惚れてしまう。

 すると急に悪寒がし、背後を振り向くとスズが頬を膨らませて怒っている。


「ど、どうしたスズ?なんで怒ってんだ?」


「別に。怒ってなんかいない」


「いや、怒ってるだろ。どうしてだ?もしかして俺がこの人に見惚れてたからか?」


「む、ちがう」


「むって言ったろ、図星か。て言うかそれだとなんだか俺に惚れてるみたいだな」


「な!なにを!べ、別に惚れてなんか!」


「あ〜はいはい。ごめんごめん」


 そういってスズの頭を撫でてやる。

 やはりすぐに機嫌が良くなりにへら〜と笑っている。


「貴方この子のからかいかたうまいわね」


「だろ。ま、この話はまた今度。まず自己紹介からな。俺はクロ、そんでもってこいつはスズラン。街までの道案内頼むわ」


「俺はジン、ジンでいいぜ。んでこっちはミーシャだ。道案内は任せとけ!」


 その後俺たちは自分たちの話をしながら街を目指す。

スズが可愛くてどんどんかけるw

スズのおかげで今回は早めの投稿できました!

次話は今週の土日までに出すと思いますのでよろしくです!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ