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イジメられていた最強ですが何か?  作者: 千弥 瀧
第5章 人魔戦争編
79/110

75.堕ちる勇者と願う■

タイトルの四角は誤字ではないですよ


先週は投稿しなくてすみません

 なにが……起きている。

 何もかもが理解できない。魔人族を倒しに来たというのに突如現れた強力な(巨人)。巨人にやられそうになった時に現れた4人の人影。さらにその内の1人が突然獣に変身。そして急に速さの変わった巨人。叩きつけられる白い獣。またしても現れた新しい人影。圧倒的な黒に覆われる4人の人影。


 最後に呆気なく消し飛んだ巨人。


 なんなんだこいつらは。なんなんだこれは。

 そう思って巨人を消しとばした人影を注視する。黒い髪に刃物を連想させる鋭い眼光。黒く襤褸いローブをまとった細身の体。


 見知ったはずのそいつが最初、誰だかわからなかった。無意識の間に狂気的な殺意を抱かせるほど憎んだはずのそいつが。


 いた……か。


「……………ッ!!!!!!!」


 それを認識した瞬間俺の中の無意識な殺意が滂沱の如く溢れ出す。


殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す!


 無意識に溢れるその殺意が、自分の感情だというのに制御できない。

 あぁ、今すぐこの手に持つ聖なるつるぎで悪しき魂を葬り去ってやりたい。やつはあくだ。勇者であるこの俺の(美咲)を略奪したあの悪者を、切り刻んでやりたいっ。


 膨大な殺意を無意識に押し殺しながらも無意識に井鷹を睨む。


「っつ」


 何故か井鷹に睨まれた。何故だ。俺はなにもしていないのに。


 こちらから睨んでいたというのに俺は気づいていない。


 なにもしていないのに奴は俺に敵意を向けて来た。

 彼奴はやっぱり、敵だ。


 表面上の俺は愚かにも、自分の殺意に気付かず奴を悪者に仕立て上げたようだ。


 やっぱり彼奴に美咲を任せることなんてできない!

 直ぐに助けてやるぞ美咲。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 歪な思考というものはとても隙間ができやすい。


『ふふふ、新しい僕のコマができそうだ。勇者たちのリーダーでありながら内心は闇で埋め尽くされている。歪な勇者。闇落ちした勇者。僕のために、クロ君(・・・)の糧となってくれ」


 真っ白な世界でその存在は独り言ちる。

 全てを裏から操るその存在は、クロと同じく孤独に苛まれる者。


 その存在は望む。


 人の領域を脱した人外に、我が敵たり得る存在となる事を。


 そして、


こいねがわくは、彼が僕の永遠にして退屈な神生じんせいに終止符を打つ存在たらんことを』


 僕は願う。願われる側でありながらも、僕は願わずにはいられなかったのだ。

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