6.魔法と仲間
散策し始めて3日たったが未だここがどこなのか分からない。
見渡す限りの平原。時々いる動物を狩りながら空腹を満たす。
火をつけるものがないか探すが俺が持っていたのは衣服にマント、片手剣と何かのカード。俺が持つと色が変わり表面に何かが表示される。
色は水色で一部文字化けしていて何が書いてあるのかわからない。読める分の内容はこうだ。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□
名@:¥]%>* \v.29
種族{}人
$齢{:18
称号{}巻き込まれた者 格上殺し 魔物殺し 記憶を失いし者 影使い 恐怖に慣れし者 痛みに慣れし者
職業(/冒険者
体力{}60/60
魔力{}64/64
敏-{}88
筋力{}69
スキル{}言語翻& ステータス補正 鑑定 アイ:ムボック¥
属性{}無
魔法{}影を補足する手シャドーハント 影の使用者シャドーユーザー 影の収集者シャドーコレクター 影召喚サモンシャドー
□□□□□□□□□□□□□□□□□□
大分文字化けしてはいるがなんとか読める。
一番上のゆつは名とあるから俺の名前なんだろう。文字化けで全くわからないが名前など無くてもどうとでもなる。
その隣のv.29は多分Lv.29だろう。
年齢18、職業冒険者ってのは分かるが巻き込まれた者はよく分からん。
体力魔力敏捷筋力はまぁ分かる。
スキルのステータス補正、言語翻訳、鑑定、アイテムボックスの意味はまぁ分かる。
魔法は名前だけじゃよく分からん。
魔法名に触れてみるとその魔法についての細工が出てきてラッキーだった。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□
魔法{}影を補足する手シャドーハント
無属性の魔法で相手の影を取る事ができる。取る際は相手の影に触れて、その影をつかむ様に意識し引っ張る。その時一瞬だけ相手は動けなくなる。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□
魔法{}影の使用者シャドーユーザー
触れた影を操ることができる。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□
魔法{}影の収集者シャドーコレクター
影取りで取った影を異空間に収納できる。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□
魔法{} 影召喚サモンシャドー
影収集で保存した影を3次元として召喚でき、使役できる。
そしてまた影収集を使い収納することができる。
唯、影召喚で召喚した影は生物と同じようにダメージをくらい、損傷した部分は収納しても治らない。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□
俺は他の属性は使えないがその代わりこの魔法は結構役立ちそうだ。
と言うかこれかなり強いのではないかな?
それから色々試したりした。
影の収集者シャドーコレクターは今は生物がいないからよく分からん。
影の収集者シャドーコレクターは使ってみたが何も反応がないことから一体も捕まえていない様だ。
影の使用者シャドーユーザーは自分の影を動かせたが、やはり影召喚サモンシャドーで影を3次元に召喚しなけりゃ唯地面の影が動くだけで暇つぶしぐらいにしかならない。
影召喚サモンシャドーは影の収集者シャドーコレクターでまだ一体も捕まえてないから試すこともできん。
ま、兎に角最初は生き物を探すことから始めるか。
1時間後。
リスと犬と蛇を捕まえた。
早速影を補足する手シャドーハントと影の収集者シャドーコレクターを使ってみるとちゃんと発動した様で影を捕らえることができた。
影召喚サモンシャドーも使えて、自分の影からリスと犬と蛇の形をした真っ黒い者が出てきてちゃんと3次元になってて触ることもできた。
本物の蛇は毒を持っていたからもしかして影の方もどこを持っているんじゃないかと思ったら、やっぱり影も毒を持っている様だ。
それから魔法の練習をした後日がくれてきたので野営の準備をして今日はすぐに寝ることにした。
眠っていると何かが近ずいてくる気配がして起きる。
そばに置いてある剣に手を伸ばして待ち伏せる。
気配の主が近づいてきて輪郭がだんだんと見えて来る。
(人型の魔物か?)
鑑定が使える程の距離になり鑑定を発動する。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□
名前{}スズラン Lv.13
種族{}獣人狐族
年齢{}14
称号{}魔物殺し 異端の者 嫌われ者 人斬り 精神強者
職業{}冒険者
体力{}24/28
魔力{}46/50
敏捷{}44
筋力{}46
スキル{}
属性{}火 水 光
□□□□□□□□□□□□□□□□□□
「…誰か、いるの?」
声をかけてきた。
「あぁ、俺が1人いる」
「よかった…。魔物じゃなかった」
「あぁ、でもなんで魔物だと思った?」
「…こんな夜に明かりも付けないでいる冒険者はいない」
「あぁそうか。すまん、俺明かりをつけるもんを持ってないんだ。できれば明かりをつけてくれると有り難いんだが」
「わかった。ちょっと待って」
明かりが灯る。急に明るくなり目がチカチカする。
明かりがついたことで相手の容姿が見える。
白髪で髪は短め、頭の上に狐耳を乗っけてる女の子だ。
「警戒させた…。ごめん」
「いや構わんさ。それにちょうどよかった」
「…ちょうどいい?」
「あぁ。ちょっと道案内を頼みたいんだ。ここから辺に街とかあるならそこに案内してもらいたいんだ」
「どうして?地図持ってないの?」
「それが少し事情があってな。今持ってるのは剣とナイフと衣服しかない」
「どう言う事情かわからないけどいい。私ももうちょっと行ったとこの街に行くとこ」
「そうか、ありがとな。助かる。でも今金持ってないから何か他のことで返すか依頼受けて返すけどそれでもいいか?」
「大丈夫、礼はいらない」
「いいのか?」
「いい。それに今困ってない」
「だったら困った時にはなんでも言ってくれ。出来るだけ助けるから」
「わかった」
「それでスズランは他に寝床あるのか?」
「いやまだ……。どうして私の名前知ってる?」
「鑑定したんだ」
「鑑定?」
「知らないか?スキルで鑑定ってあって相手のステータスを見ることができるんだ」
「そんなスキルが…。じゃあ私のステータス全部わかるのね?」
「あぁ」
「貴方だけ私の情報知ってる。ズルい。貴方のこと教えて」
「構わんよ。んでスズランは何が知りたい?」
「スズでいい。まずは貴方の名前とレベル」
「わかった。まず名前は知らん。レベルは29だ」
「29…?貴方名前わからないの?」
「あぁ。ちょっと記憶喪失してな。さっき言ってた事情がこのこと。どこから来たのかなんて名前なのか何をしようとしてたのか家族はいるのか知り合いはいるのかってのも全部わからん」
「でもステータスプレートみれば名前分かる」
「ステータスプレートってのはこのカードの事か。このカード破れてるようでちょうど名前の欄が文字化けしてるんだ」
「本当…。名前わからないとこれから不便」
「なんだったらスズがつけてくれないか?今の俺の初めて話した人だからな。スズにつけてほしい」
「…わかった。ちょっと考える」
「あぁ、頼む」
スズは黙って考え始めた。
2.3分後。
「決めた。クロってどう?髪も目も服も黒いからクロ」
「こんだけ考えてそれかよ…ははっ」
「クロ、だめ?」
首を傾けながら聞いてくる。
その仕草がすごく可愛い。
「いや良いよ、クロ。良い名前だ。ありがとな」
「んっ」
なんだか可愛くてついスズの頭を撫でる。スズは気持ちよさそうに眼を細める。
「んじゃ改めて、俺はクロ。よろしく」
「私はスズラン。スズでいい。よろしく」
こうして俺の記憶をなくして初めての旅仲間が出来た。
メインヒロインきたね!
自分はケモミミの中で一番狐耳が大好きですねw
それに足してこの喋り方が大好きw
スズが出てきたことでやるきがでてきたw
このペースで週に一回は出してくつもりなのでこれからもよろしくです