35.迷宮の謎
短すぎです
シリアーズから南に1日ほど歩いた地点に俺たちはいる。
その間に何度か魔物の襲撃があった。例えば2つの頭を持つ人間大の大きさの狼、ツインウルフの群れだったり、人間の物だと思われる頭骸骨から10本ほどの蜘蛛の足が生えた小さな小屋ほどの大きさのあるスカルスパイダー。某ブロックを積んで遊ぶゲームに出てくる全身真っ黒で長身で転移をする敵に似たテレポーター。見た目が3センチほどのただの蟻なのだが成人男性を超えるだろう筋力を持つパワフルアントの数千匹の群れだったりと凶悪なものばかりだった。
だがクロに叶うはずもなくスズたちの経験値に早変わりしたが。
そんな多種多様な魔物だが一点だけ共通点があった。それは体のどこかに必ず黒いベルトがつけてあった。どこかで見たことあるなーっと思っていたがこれは俺たちを殺しかけたサイクロプスがつけていたものと同じものだったと思う。やはり全てのベルトには結晶のようなものがついており魔物が死ぬのと同時に結晶も砕けて消えていった。
「ん〜。このベルト取ろうとしても取れないし無理やりすれば結晶が砕けるし。調べることもできないな」
「なんなんだろう、ね」
「なぁ、エマ。これなんなんだ?」
大人版のエマに聞く。
「さぁ」
「さぁって。知らないのか?」
「わかるわけないだろ。取れないし殺せば砕けるし。調べようがないのだから。それに人の住む大陸に行くこともないのだから魔物はこうゆうものなのだろうとずっと思ってきたのだから。普通の魔物がつけていないなど初耳だ」
今まで魔族は魔大陸に引きこもっていたため人の住む大陸のことなどほとんどわからなかった。故に魔物がつけているベルトは魔物の一部なのだろうと思われていたのだ。
「はぁ、まあいいか。別に害があったわけじゃないし」
「じゃの。妾もこのようなもの見たことない」
「我もずっと疑問に思っていたのだ。100年ほど前に魔大陸に来たことはあるが皆同じようにベルトをしていた」
「あー、お前魔物だったな。こいつらと意思の疎通できたりしないのか?」
「同じ魔物であっても意思の疎通はできない。人間が犬猫の言葉を理解できないように我々は存在が種族ごとに違うのだ。意思の疎通ができれば今頃人間が存在するわけないであろう」
「そりゃそうか」
ゼロの言葉に納得する。
「なぁエマ。この魔物の出どころってわかるか?」
「それなら既に調査済みだ。魔大陸の魔物の大半は迷宮みたいだ」
「迷宮って言ったら俺らの目的地。【ゲヘナゲート】か」
「それだ。【ゲヘナゲート】は未だに謎の迷宮。クロ殿について行けば迷宮の謎にも迫れるかもしれないな」
「その謎とやらは勝手に調査してくれ。俺は迷宮の謎とやらには興味ないからな」
「わかっている。私は連れてきてもらっている身分なんだ。あまり手をかけさせたくないからな」
苦笑しながら言うエマ。
「んじゃ次は……」
「アブートだな」
「そうか。んじゃ改めて次の目的地はアブートって事で」
クロ一行はアブートに向けて出発した。
千弥です
なんか最近話が思いつかなくなって文が書けないです。すいません
これから今回のように短いのが続くかもしれないですけど楽しめていただければ嬉しいです




