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34.シリアーズ(閑話?)

めちゃ短いです。

今回こんなですみません。

来週は普通に進めます。

俺たちは今王城のあるアースから一番近い街、シリアーズに来ている。


「おにぃちゃんはやくはやくぅ!あっちに面白いものあるよぉ!」


街の大通りにある露店の商品を見て子供版エマがはしゃいでいる。大人びたエマは疲れたと言って子供版エマと変わってしまった。子供版…いちいち言うのめんどいな。子エマは気づいたらシリアーズに来ていて驚いていた。ま、すぐに露店巡りをしたりとはしゃいでいたが。


「ね、ね!これ見て!これね、ここのボタンを押すと……わぁっ!あはははっ」


ボタンのついた箱を持ってきたエマがボタンを押すと中から物が飛び出すびっくり箱を持ってきた。自分でやって笑ってすごく楽しそうだ。


「面白いもの売ってるな」


「クロクロ。これみて」


スズが持ってきたのは小型のナイフ。


「これをね、こうやって」


そう言ってナイフを振り上げる。


「まさか…」


「こうっ」


思いっきり自分の胸に向けて振り下ろす。


「ちょ!」


急なことに驚いて体が動かなかった。


(う、そだろ。おい、なんで?)


体から力が抜けていく。


あぁ。


スズを見る。確かにナイフのフィンガーガードが無にね当たっている。確実に刃が刺さっているだろう。だが、何故か血が出ない。


「…………」


気まずそうなスズから無言でナイフを取る。

スズの胸に穴はない。スズが持っていたナイフは刃が柄に収納されるただのおもちゃだった。もちろん切ることもできない。


「…………………………………………」


ジッとスズの目を見ると逸らされた。


「ふ」


「ふ?」


巫山戯ふざけんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎‼︎」


スズに抵抗されないように一瞬で接近すると腹に腕を回し空へとぶん投げる。


「イヤァァァァァッァァァ!」


全力で投げれば大気圏を超えてしまうが、そんなことをすればスズが破裂してしまう。


800メートルほど上がったスズはそのまま落下する。


「キャァァァァァァァッァア!」


悲鳴をあげながら落ちてくるスズを地面ギリギリで受け止める。もちろんスズが苦しくないようにクッション性をつけて衝撃一切を殺してからだ。


「はっ、はっ、はっ」


青い顔をしてスズが四つん這いになる。


「おいスズ?やって良いことと悪いことって、わかるよな?」


「……ん」


「今回お前がしたのは……どっちだ?」


「悪い、方」


「だったら、罰を受けても、仕方がないよな?」


スズの顔がサッと青ざめる。


「エマー」


少し離れたとこで露店を見ていたエマを呼ぶ。


「すまんなエマ。ちょっと用事ができたから宿に帰るぞ」


「えー、まだ遊びたいのに」


「エ、エマも、こう言ってるし」


スズが言う。


「あぁ?」


「ごめんなさい」


それを一言で黙らせる。


「明日いっぱい遊んでやるからな?」


「ん〜、わかった!」


「聞き分けの良い子は好きだぞ」


「ふっふー」


スズに向き直り一言。


「んじゃ、(お仕置き)を済ませようか?」


(ブルブルブルブル)



その日、シリアーズ付近の草原にて、女の悲鳴と男の怒声が響き渡った。

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