20.滅びの領域へ
先週は投稿できず申し訳ありません
言い訳ですがリアルが忙しく疲れてしまい書く時間がなかったんです
これから如何にか続けていくので宜しくです
森にある広場の一つに小さな黒い山ができていた。
その小さな黒い山の下には真っ黒な人の形をしたものが座って、その山を作っていた物を掴みかぶりつく。それを喰い尽くせば山に手を伸ばしかぶりつく。
この黒いのはこれを数時間ずっと行っている。
少しするとその広場に黒いローブを纏う男と沢山の魔物の死体を引きずった小さな女の子がやってきた。
「どうだスズ。狩れたか?」
「まぁまぁ。狩った魔物の死体を、持ってこなくちゃいけないから、沢山狩れなかった」
「そりゃそうか。今度どうにかできる様考えてみるか」
「ん、ありがと」
そんな穏やか?な会話をしているが彼女の背後には30体程の魔物の死体が広がっているのだからこの光景を見た者は異常な空間と例えるだろう。
それも魔物の死体の数だけが原因ではない。その死体はオーガ、オーガメイジ、オークソルジャー、オーク、オークメイジ、オークソルジャー、ゴブリンジェネラル等で出来ている。
この魔物のランクは一体一体ではEランクと言ったとこだがこの数を、さらにそれを1時間程で狩ってくるなどCランクは無ければ出来ないだろう。それをこの小さな女の子がやったのだから物凄い異常なことだ。まだ10代前半ぐらいの見た目で推定ランクC以上あるという事だ。
そしてもう1人の男。その男の影が急に蠢き始めたと思ったら黒い物体が影から次々と這い上がってきる。それは黒くてよくわからないが先程スズが引きずってきたオーガやオークなどに輪郭が似ており、その他にもジャイアントボア、ジャイアントスパイダー、エルダートレント、一つ目悪魔、呪われた聖職者等最後の2つに限ってはSランクする凶悪な魔物だったりする。
「……クロ、そんなの何処で狩ってきたの?」
「あー、此処から西の方に40㎞くらいいったとこにある山岳だな。強いのここら辺いなくてどんどん奥に入ってたらいつの間にかそこについてた」
「………それ、滅びの領域だと思う。AランクからSSランク相当の魔物が、普通に溢れかえっているっていう、凄く危険なとこ。SSSランクの冒険者でも、緊急で無ければ寄り付かない、って言われてるとこ。流石クロ……異常」
自分の事を棚上げしてクロのことを異常呼ばわりする。
「そんなとこだったんだな。まぁまぁ手応えのある奴らだなとは思ってたけどあれでSSランクか。ちょっと残念だったな」
「普通、SSランクの冒険者でも、ソロで同ランクの魔物狩らない。て言うか、クロと釣り合う魔物なんて、いない。いたら人類滅んでる」
「ま、それもそうか。なんかつまらな……そういやその滅びの領域ってとこでなんかすごそうな洞窟見つけたんだよ。ちょっと行ってみないか?」
「え、無理、死ぬ」
「即答かよ。大丈夫、絶対守るから。それにレベルアップには丁度いいだろ」
「あそこでレベルアップとか、今まであそこで死んできた人に、失礼」
「そりゃ実力にあってないのに挑んだ奴が悪い。まぁ何かしらの事情があって行った奴には少しばかり悪い気になるな」
「そ、だから、私いかない」
スズは冷や汗を垂らしながらクロから目をそらす。
クロはそんなスズにジト目で見つめ続ける。
「スズ、死んだ奴のことを理由にして行きたくないだけだよな?」
クロはスズに目を合わせ見つめる。
「…そ、そんなこと、ないし」
そのクロの視線からまたも目をそらすスズ。
…………ガシッ。
「え、く、クロ?ま、まって、無理、あそこ、無理、怖い!ほんと怖い!」
クロに手を掴まれ無理やり引きずられるスズは、いつも起伏のない声なのに珍しく声を上げて抵抗する。
スズがそこまでして嫌がるのはリベアの住人がそれだけ滅びの領域を恐れているということだ。
まぁそれでもクロは止まらない。何故かその洞窟にいかなければならないような気がするのだ。
クロはスズを抱えスズに負担がない速度で走る。まぁスズもスズで頑丈だから150キロは超えている。
その洞窟とやらにつく間スズは「む、無理だよ。クロ」とか「お願いします下ろしてください!」とか「クロ!大好きだから下ろして!」とか「帰ったら何でも好きなことさせてあげる!」とか言っていたが風を切る音でよく聞こえず、しかし「大好き」だとか「愛してる」などの単語などだけバッチリ聞き取っていたりした。
まぁそのおかけで目的地に行く速度が早まりスズの苦労が無駄になったのは言うまでもない……かな?
まぁとにかくクロとスズは滅びの領域へ向かった。
皆さん忘れたかたが多いと思いますが、リベアはこの世界の名前です
プロローグにて出した設定です




