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弟を守る兄

任side




 俺はずっと、弟のことを見ていた。

 泣き叫んで、ひたすら助けを求める仁を。


 同時に、その願いを聞き入れず、仁に優しくしない親。

 憎かった。


 だけど1番憎かったのは、誰かに助けてもらうことを心の奥底から望む弟を、ただ見るだけで助けてあげられない、俺自身だ。


 いくら虐待に苦しむ仁が、自分を助けるために俺を呼び出したとしても、俺は仁の兄だ。

 俺を生みだした弟を、俺は守り抜くと、決めた。



 仁が両親を殺した時、俺はアイツの体を奪った。


 ただでさえ幼い頃から精神的に不安定なんだ。

 我に返った仁が死体を見たら、本当に壊れてしまう。

 だから俺は、初めて表に出た。


 目の前で、血を流しながら死んでいる屑ども。

 コイツらが…弟をッ…!



 気が付けば、俺は仁が台所から持ってきて両親を刺したナイフで、屑どもをメッタ刺しにしていた。

 だけど、気が付いた時仁が傷つくのは、嫌だから。

 俺は刺すのを止め、仁が少しだけど心を許している相手へ電話をかけた。






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