プロローグ
初投稿、いわゆる処女作です。
何でもいいのでご意見ご感想お待ちしています!!
お目汚しになるかもしれませんが、楽しんでいただけると幸いです。
最後に、読者さまに海より深い感謝を。
夜の道を、よろよろと歩いていた。
ふらふらと今にも倒れそうに、何もわからないまま独り、歩く。
呆然と、混乱と、怒りと、悲しみと。
頭の中がぐしゃぐしゃで、何も考えられない。
ただ何も考えず、足の動くままに歩き続ける。
傍からみればまるで酔っているかのように覚束ない足取りで、今にも立ち止まりそうな速度で、でも、立ち止まらない。
それが何故止まれないのかも分からなくなっているのに、足だけは止めない。
歩いて、歩いて、歩いて。
そしてふと、立ち止まる。
先程のことがまだ信じられず、ぼんやりと、自分の両手を見下ろす。
目に映るのは、今もなお滴り落ちる血に濡れた、真っ赤な両手。
ぽたぽたと手から零れ落ちる雫が、地面に紅い華を咲かせる。
ぼんやりと見つめることしか出来ないから、ぽたぽたと、はらはらと増える紅はいっそ幻想的で。
・・・何故、こんな事になった。
「・・・はは」
おもわず口から、乾いた笑い声が漏れる。
信じていたのに。
何よりも、誰よりも信用していたのに。
でも、裏切られた。
自分の中の全てを、失ってしまった。
「・・・あはははは」
・・・ああ、そっか。
信じてはいけなかったんだ。
自分を見せたらいけなかったんだ。
「あはははははははは!」
だから、僕は。
仮面を被ろう。
人に感情を示さないでいよう。
顔を隠す、
心を隠す、
真っ黒な仮面を被っていよう。
・・・いきなり重そうですかね(汗