4th day Ⅲ
表現が微妙な箇所あり。
いやまあ、いつもの事ですが。
何をするわけでもなく時間を潰す。
まるで自分がニートになったかのよう。
「自宅の警備でもするか・・・」
つまらない冗談を飛ばす。だが心の片隅には、恐れもあった。
家の中にいたら安全、大丈夫。 と強張った顔で言い聞かせる。
ふと、何かの気配を感じた。ぎこちなく首を動かして、あたりを見渡す。
そして、目の焦点が窓の外にいったとき・・・
こちらを見て微笑む少女。
目の前が真っ白になる。脚の力が抜け、ひざをつく。
頭だけは働いて、逃げるように命令している。
だが脚は、その命令に背く。
少女は動かず、窓の外にいる。
動いてはいない・・・動いてはいないはずなのに、確実に近づいている。
俺は働かない脚を引きずりながら、匍匐前進みたいにその場から離れる。
いつもなら何とも無い、リビングの扉までの距離。
だが今はもの凄く遠い。後ろを振り向かずに、ひたすらに離れる。
ようやく扉に辿り着く。急いで開ける。逃げたい。
「どうしたの、お兄さん」
開けた先には、あの少女。後ろを振り向くと、窓の外にいた少女はいない。
瞬間、脚に力が入る。すぐにそこから離れ、少女と距離をとる。
「な、何でいるんだよ!」
「お兄さんに会いに来たんだよ」
それ以上話せない。何だこいつは・・・人じゃない・・・。
だいぶクライマックスに近づいてきました。
そして初めてルビを振ってみました。
ちゃんと出来てるかどうか・・・