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はなまるにっき  作者: 百目


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第四章 交差点 その6

第四章 交差点

その6



「お…おはよう」


「おはようございます」

「今日も元気がありませんね」


「ああ」



キョウは新学期早々、

また以前のキョウに戻ってしまった感じでした。

心の距離感がまた離れた様な、

そんな印象。

サラやシンも以前と同じで、

別の友達グループのままでしたね。


キョウの状況から察するに、

恐らくサラとの衝突からなのでしょうが。


打ち明ける相手も居ないみたいで、

私も別に聞きたい訳でもありませんでした。


仮に私自身なら何らかの行動しますが、

これはキョウの問題なので、

口出しする気にはなれませんでした。



そんなある日の事です。


「あのハナ、相談したいんだ」


「シン?キョウじゃなくて私ですか?」


「うん放課後で少し時間貰えるかな」

「うわ、待って待ってキョウ」

「そんなに睨まないでよ」

「少しだけ話がしたいだけだから」



「キョウ、少し遅くなるかもですから」

「本日は早めに分かれません?」

「ゆっくり話たい人を急かせますよ?」


「え!いや、そんな気にしな「分かった」

「え?」


「ハナが相談に乗る時は気を付ける様にしてるからさ」

「邪魔はしたくないんだ」


「放課後、私から声を掛けますね」


「あ、うん」「分かった」



何となく予想はしてました。

夏休みのあの空気、

3人の関係、今の現状。

楽しい話ではなさそうでしたね。


放課後、私はキョウと分かれ。

シン一緒に相談するのに良さそうな、

屋上階段へと行きました。


「ここなら人も来ないでしょう」

「さて、どのようなご要件ですか?」


「う、うん」「あのさ」

「キョウと別れて欲しいんだ」



この言葉の第一印象は、

懐かしさでした。誰かと別れて欲しい、

そんな話は記憶にある限り。

小学生時に一回、中学生でも一回、

高校になって今回でまた一回。

そしてお返事も、

シンには望まれないものでしょうが答えました。


「それはキョウに、

言うべき事ではありませんか?」

「私から離れても、

キョウが付いてくると思うのですが」


「ーーだよねぇ」「はぁ、うん」

「ごめん、本当にごめん」

「その通り、その通りなんだよ」

「しかもハナは何にも悪くないじゃないか」

「はぁ、どうしたら良いんだ…」



「私から言える事は少ないですが」

「キョウやサラに相談しないんですね」

「そこまで思い悩むなら打ち明けるべきでわ?」


「それは、それは出来ないよ」

「アイが亡くなってから僕は、

何も出来なくなったや」

「ずっとそのままだ、はぁ」



「そのアイって子は有名みたいですね」

「詳しくは知りませんが」


「え!ハナはアイの事何も知らないの?」


「はい、私から探る様な事はしませんでしたし」

「亡くなってると言うのも今知りました」


「うわぁ、そっか」

「誰もハナにアイの事は言ってなかったんだ」

「なら教えた方が良いかな、アイの事」



それからシンは、

アイと言う子の事を教えてくれました。

どんな子だったか、何が起きたのか、

亡くなってどうなったか。


結局私はシンの話を聞く事しか出来ませんでしたね。

ただシンの思い出話を聞いてて、

一つ引っ掛かりがあったので帰り際に言いました。


「ところで」

「あなたサラの事が好きなんですね」


「ふぇ!え?い…いつ」


「サラが係わった話の時だけトーンが違いましたよ」


「あ、あーー」「あはは」


「では、また明日」



好きな事を語る時は、

皆さん同じ顔付きなるものですね。

きっと私もそうなのだろうと、

帰路の中で思い馳せるのでした。

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