宇宙マッチングアプリー1分で読める1分小説ー
男は、宇宙マッチングアプリに登録していた。
男は壊滅的にモテなかった。マッチングアプリで恋人を探すも、惨敗続きの日々を送っていた。
そこで男は、対象範囲を宇宙にまで広げた。
宇宙マッチングアプリを使うと、地球人と容姿がほぼ同じ、マチルダ星の女性がマッチングした。しかも、素晴らしい美貌の持ち主だった。
画面越しにオンライン通話をするたび、男は彼女に惹かれていった。
男は勇気をふりしぼって告白した。
「好きです。よかったら直接会いませんか」
彼女の顔がパッと輝いた。
「私もあなたが好きです。会いたいです」
男は天にも昇る気持ちになりかけたが、ハッとした。
「もしかして身長3メートルとか、3センチとかじゃないよね」
容姿は地球人そっくりでも、宇宙には巨大星人や極小星人もいる。宇宙恋愛では、サイズ違いの失敗談が多々あった。
「フフッ、身長160センチ、体重は秘密よ」
彼女がそう微笑み、男はメロメロになった。
数日後、男は宇宙空港にいた。彼女がマチルダ星から宇宙船で来るのだ。
「お待たせ」
彼女が手を振って駆け寄ってくる。実物の方がより美人だ。
だが彼女が近づくにつれ、男は首を傾げた。何かがおかしい? 彼女が目の前に立ち、男はその違和感の正体に気づいた。
なんと彼女は厚みがなく、ペラペラの一枚の紙のようだった。マチルダ星人は二次元星人だということを、男は知らなかった。
男は肩を落とし、心の中でつぶやいた。
体重が秘密なわけだ……。




