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悠久とエテル  作者: aqri
本編
2/107

ここから始まる物語

「魔法学校に入学おめでとう。ここは貴族とかお金持ちが通う学校ではない。平民やドジっ子、何なら頭が悪かったり。割とダメな子供たちが集まるおバカの学校だよ」


 校長のそんな話にもふてくされる子供だといない。だってそれは事実だからだ。そんな不幸な話さえネタにしてもらい飛ばせる。それを平民の子供たちは既に身に付けている。

 格差が広がり王都に住んでいる貴族たちは極上の生活を。円形を描くようになりたっているこの国は、外側は金も地位もないその日の生活を精一杯生きている者たちの住処。外に行くほど貧しくなる、とはよく言われたものだ。王都と外側の丁度中間くらいに住むのは、商人など多少裕福な者達だ。

 だからこそ何の後ろ盾もなく、平民の子供たちが魔法学校に入るなど夢のまた夢だと馬鹿にされてきた。ここはそんな者達のための魔法学校だ。教師は王都で活躍していたが引退した元教師など、善意によって支えられている。子供だましのようなレベルの低い学校、と都市部の者からは笑われているがそんなことを気にする者はここにはいない。


「ようこそシュードマリス魔法学校に。教師一同、在校生も皆さんを大歓迎します」


 校長の元気な挨拶とともに、魔法で作られた白い鳥が一斉に飛び立った。に新入生たちはワッと沸き立った。


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