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錬金術師?いえ、バーテンダーです  作者: 比呂彦
第四章
96/102

第96話 爆弾発言

誤字、脱字、御指摘、特に感想 等もらえると嬉しいです。

クラウドの突然の訪問から数日が経ったある日。ユーゴとアイラはスター・ケイプへと来ていた。ウィルとマリーに妊娠の報告をする為だ。


「やあ、よく来たねお店の方も順調そうで何よりだ」


「二人ともいらっしゃい。なかなか行かなくてゴメンねー。あっそうだ!今日はみんなが揃ったところでちょっとした報告があるの」


マリーは紅茶を配りながらそう告げた。


「えっ、僕らもちょっとした報告があって来たんだけど」


「へー、何かしら?気になるわね」


「じゃあこちらの報告はアイラから発表しまーす!マリーさんの報告もせーので言い合いっこしますか?」


「なんだか子供じみてるけど……面白いわね、良いわよ」


「えー、何だろう。気になるなあ」


「じゃあ行くわよ」


「はいっ」


「「せーのっ、


  赤ちゃんが出来ましたーーーーーっ!!!」」


ブホォッ


ブホォォッ


ユーゴとウィルが紅茶を吹き出した。


もちろん原因は 9:1でマリーだ。


「えっ、母さんも!?」


「あら奇遇ねアイラちゃん、一緒に子育て頑張ろうねー」


「はいっ!ママ友ですね」


「マママ、マリーや。つかぬ事を伺って良いかな?」


「なあに?父さん」


「そ、その、父親は……」


実はユーゴもそこが気になっていた。


「私がそんなに尻軽に見える?ジョージに決まってるじゃ無い」


「何ーーーーっっ!!あの男、私がちょっと気を許した隙に、何という奴だっ」


「僕はお父さんになると同時にお兄ちゃんになる訳だね……ハハハ」


マリーの爆弾発言でスター・ケイプは蜂の巣を突いた様な騒ぎになる。この世界に妊娠検査薬などはもちろん無いのだが、魔力操作に長けたマリーは自分の体の中に芽生えた新たな生命を魔力の流れで敏感に感じとったのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーー


二人はその足で冒険者ギルド本部に寄ると、今度はコリーの執務室に来ていた。


ユーゴは先日のクラウドとのやり取りを、コリーに詳しく話しに来たのだ。


「という感じで、いよいよこの世界から消されてしまうのかなって時に、急に僕らのペアリングを見て何故か気が変わったみたいなんですよ!」


「いったい何だったんだろうね?そいつは私にも分からないわ。ただ神が創ったリングという逸話があるくらいだから、恐らくはその関係なんだろうけど。


とにかくそのリングを露店で見つけたアイラのお手柄だったね、あと赤ちゃんの事も。改めておめでとう、アイラ」


コリーはアイラを優しくハグした。ちなみに二人はジョージとコリーの過去を鑑みて、マリーの妊娠の件はなんとなく伏せておくことにした。


「ともかくだ、拾った命は大切にしなくちゃね。特にお父さんは生まれてくる子供の為にもこれからもっと頑張らないと」


「はい、まだまだ未熟者ですが頑張ります!」


後々、二人の子供はコリーにとっても孫の様な存在になっていくのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーー


店に戻りいつもの様に開店準備をしていると、直感スキルの鋭いアイラがわずかな異変に気が付いた。


「ねえユーゴ。もしかしたら赤ちゃんが関係してるのかも知れないけど、この間からなんだか身体の調子が良いんだよね。しかもペアリングをしている時に限って」


ユーゴもそれは薄々感じていた。ペアリングをしている時だけ最近やたらと調子が良いのだ。


「えっ、もしかしてペアリングの所為?」


気になったユーゴはペアリングを再鑑定してみる。


「あっ!」


【お洒落ペアリング】品質:神話級ゴッズ

ー入手難易度SSー

・その昔神が気まぐれで造った〈オリハルコン〉のペアリング。その価値をペアで理解したものにしか真価を発揮しない為、世界で最も入手難易度が高い。全てのステータスを強制的に+1する。


「こ、これとんでも無いですね」


「えー、どうしたの?私にも教えて」


「やっぱりこれって創造神が創ったリングみたいですね、全てのステータスに+1の補正が付いてます……」


「えーすごーいっ!でもなんでだろう?この間までは何ともなかったのに」


「さあ、何ででしょうね。アハハ」


ユーゴはまさかこの間まで死ぬほどダサいデザインだと思っていたからだとは、口が裂けても言えないのであった。


「さあ、そろそろオープンしましょうか」


「うん!」


二人はお揃いのペアリングを外すと、ツイードのベストのポケットに仕舞い込んだ。

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