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錬金術師?いえ、バーテンダーです  作者: 比呂彦
第一章 
13/102

第13話 ハインの秘密

誤字、脱字、御指摘、感想 等もらえると嬉しいです。

その日の晩、ユーゴは部屋に戻るとベッドに倒れ込み今日の出来事を振り返った。


「いやあー、なんだかとんでもない1日だったな〜。でもまさかハインさんがアイラさんのパーティメンバーだったとは。美女二人のパーティに入れてもらえるなんて、僕のスキル悪運じゃなくて幸運だよねコレ?」


(あっそうだ!気になってた事があったんだ)


ユーゴは本棚からトマスの書を取り出すと、早速ステータスを確認する。


【ユーゴ・エジリ】(15)男 LV1ーーーーーー

SP2

-体力

-魔力

 魔力操作0

-筋力

-技術

 錬金術0

 素材鑑定0 NEW

-防御力

-知力

 読解力0

-素早さ

-運

 悪運0


(やっぱり!素材鑑定が増えてる……)


「でもなんでだろう?自家菜園でハーブいじったり、本で勉強してきたせいかな?」


読解力にしても、前世での経験値が蓄積されているらしく、ちょっとしたきっかけでそのスキルが発動するのが面白い。


(このパターンで行くと、日本での料理やカクテルの勉強も無駄では無いはずっ!今後のスキルツリーの変化が楽しみだ)


そうなってくると気になるのが〈ハイン〉のステータスだ。発動条件は分からないが実際に会ったことがあり、フルネームを知ってる人物。この辺りが必要最低条件であろう。ユーゴはほんの少しだけ背徳感を感じながら、空白のページにハインの名前を書き込んだ。


【ハイン・リモージュ】(120)女 LV5ーーーーーー

薬師 SPーー

-体力ーー

-魔力ーー

 魔力操作2

-筋力ーー

-技術ーー

 素材鑑定2

 素材採取2

-防御力ーー

-知力ーー

-素早さーー

-運ーー


「わっ!結構出た。なんかゴメンなさい……」


(なるほど、ハインさんは魔術師で薬師って感じのステータスなんだ。素材採取も持ってるしな。他にも隠れてるのは恐らくポーションなどの調合スキルかも?)


「あれっ……?年齢120!?」


(エルフが長命っていうのは本当みたいね。これ、絶対に本人に聞いちゃいけない奴だわ。忘れよう、忘れるんだユーゴ……)


見てはいけない物を見てしまったモヤモヤを解消すべく、ユーゴは意を決して今日から突然筋トレを始めることにした。思春期の男子あるあるだ。


(来週から僕も冒険者デビューだし、毎日少しずつやればステータスに変化があるかも!?)


そんなことを考えながら、


腕立て伏せ100回

腹筋100回

スクワット100回


これらを、毎日のノルマにした。


ーーーーーーーーーーーーーーー


(きゅうじゅうきゅう、ひゃあくううううっっっ!はぁはぁはぁはぁ、しんどっ!)


ユーゴは全てのセットをなんとか100回ずつこなした。少しずつやれば良いものを明日は間違いなく筋肉痛だろう。


「さすがにやり過ぎた……うん、風呂入って寝よ」


飛空亭にはこの町では珍しく風呂がある。とは言っても利用できるのは1等部屋の上客だけ。2等部屋の客には桶に汲んだお湯とタオルが用意される。それだって普通の冒険者には高嶺の花だ。


ちなみに宿泊費は、朝夕の食事は別で1泊2日で1名様あたり


1等部屋 大銀貨1枚と銀貨2枚 12,000円

2等部屋 銀貨6枚 6,000円と、なっている。


部屋は全て2名部屋で全10室。その内1等部屋は4室だけだ。一人で部屋を利用する場合は二名分の金額が必要になるのは言うまでもない。それでも稼働率は常に9割を超えている。ほぼ連日満室だ。


お風呂は21時までと決まっており、それ以降は風呂掃除がある為、一部スタッフは無料で利用する事が出来る。今日は仕事がオフなので僕も一足お先に入らせてもらおう。


飛空亭のお風呂は、かけ湯をしてから入るのがマナーだ。風呂掃除は酒場の閉店後なので、今日はのんびりと入ることが出来る。


ユーゴは湯船にゆっくりと浸かりながら、昼間のアイラとの会話を思い出していた。


(料理の手伝いもそうだけど、今度肉屋さんに連れてって貰わなくちゃ。あと薬草採取の件、父さんに相談しないとな。OK貰えるかなあ、たぶん町の外には魔物がいるんだよね)


この世界に来てからというもの、明日が来るのが毎日楽しみで仕方がない。


ユーゴは寝床についてからも、しばらく色んな妄想を膨らませていたが、やがて深い眠りに着いた。まさか明日の朝イチでスキルポイントを使う羽目になるとは全く思いもせずに。


ご愛読ありがとうございます。

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